サマーバケーション
さて除霊実習の仕事が終わった魔鈴だったが、その後は再び店の仕事に重点を置いて忙しい日々を送っていた
夏に向けての新メニューや季節限定のメニューなど、レストランの経営も楽ではない
横島達の意見も参考にしながら、魔鈴は料理の試作を繰り返していた
一方GS業の方だが、こちらは相変わらず新規の依頼が増えており新規の依頼はほぼ完全に断っている状態である
最近は魔鈴の名前が有名になるに従って危険な依頼や難解な依頼も増えており、申し訳なく思いつつ魔鈴は断るしかない現状だった
雪之丞のGS試験に続き六道女学院の講師と除霊実習に参加した事で魔鈴は着実に評価を上げており、やっかみ半分で胡散臭い者として扱っていた業界関係者などが魔鈴に対する対応が変わり始めたのも最近である
元々イギリス帰りでGSを副業にする魔女として有名で、当初副業で低料金な仕事をした魔鈴に対して業界関係者の印象が悪かったのだが
六道女学院の講師と除霊実習に参加した事により、その評価や印象がかなり変化している
別に六道家が狙った訳ではないのだが、六道家が魔鈴を評価した事が業界関係者の評価や印象を変えさせるには十分なのだ
基本的に魔鈴は横島と雪之丞の三人で仕事をするので実は戦力的にはかなり余裕があるのだが、問題は横島と雪之丞がGSとして余りに未熟だという事である
実力はトップクラスなのだが、細かな知識が皆無で判断も出来ない二人を魔鈴抜きで活動させるには余りに危険であり、結果的に勉強しながら除霊させるので必要以上に依頼は受けれないのだった
そんな除霊実習から一週間が過ぎた頃、魔鈴は厨房でメニューを見ながら考え込んでいた
もうすぐ魔鈴の店がある商店街の夏祭りがあるのだ
前年は人手不足の為に格安ランチを提供して終わったが、出来れば店頭で何か販売して欲しいと要望が来ているのである
「タコ焼きとかやきとりなら俺も出来るけど、そんなんじゃダメなんすか?」
「ダメではないんですが、多分その辺りは他の店でやるかと…… 出来ればカブらない方がいいんですよね」
幼い頃大阪に居た横島は、タコ焼きなら焼けるしやきとりなども焼いた事がある
お祭りと聞いてそういう発想をしたが、有名どころは毎年決まった店でやる事がわかっているので魔鈴としては同じのを出したくない
ダメな訳ではないが、新参者の魔鈴としてはその辺りに気を使っている
「うーん、ならパスタとかピザとかどうっすか? 焼きそばとかお好み焼きはあるんだしパスタやピザならいいと思うんっすけど」
悩む魔鈴に横島は気軽に自分のアイデアを話していく
焼きそばの代わりにパスタを売り、お好み焼きの代わりにピザを売る
単純なアイデアだがカブらないし悪くないのではと、横島は考えていた
「面白い事を考えますね~」
横島の気軽な思い付きに、魔鈴は目を見開き驚く
全く新しいメニューでもないがカブる訳でもない
似たような物ではあるが違う物なのだから、まさに横島らしい発想だった
「確かにそれなら今あるメニューから作れますしね…… 他に作る人も居ないでしょうし悪くないかもしれません」
しごく単純な考えなのだが、よく考えても悪くない発想に魔鈴は驚き横島を見つめる
盲点と言うか隙間を狙うと言うか、横島の発想が常人と違う事を魔鈴は改めて感じていた
夏に向けての新メニューや季節限定のメニューなど、レストランの経営も楽ではない
横島達の意見も参考にしながら、魔鈴は料理の試作を繰り返していた
一方GS業の方だが、こちらは相変わらず新規の依頼が増えており新規の依頼はほぼ完全に断っている状態である
最近は魔鈴の名前が有名になるに従って危険な依頼や難解な依頼も増えており、申し訳なく思いつつ魔鈴は断るしかない現状だった
雪之丞のGS試験に続き六道女学院の講師と除霊実習に参加した事で魔鈴は着実に評価を上げており、やっかみ半分で胡散臭い者として扱っていた業界関係者などが魔鈴に対する対応が変わり始めたのも最近である
元々イギリス帰りでGSを副業にする魔女として有名で、当初副業で低料金な仕事をした魔鈴に対して業界関係者の印象が悪かったのだが
六道女学院の講師と除霊実習に参加した事により、その評価や印象がかなり変化している
別に六道家が狙った訳ではないのだが、六道家が魔鈴を評価した事が業界関係者の評価や印象を変えさせるには十分なのだ
基本的に魔鈴は横島と雪之丞の三人で仕事をするので実は戦力的にはかなり余裕があるのだが、問題は横島と雪之丞がGSとして余りに未熟だという事である
実力はトップクラスなのだが、細かな知識が皆無で判断も出来ない二人を魔鈴抜きで活動させるには余りに危険であり、結果的に勉強しながら除霊させるので必要以上に依頼は受けれないのだった
そんな除霊実習から一週間が過ぎた頃、魔鈴は厨房でメニューを見ながら考え込んでいた
もうすぐ魔鈴の店がある商店街の夏祭りがあるのだ
前年は人手不足の為に格安ランチを提供して終わったが、出来れば店頭で何か販売して欲しいと要望が来ているのである
「タコ焼きとかやきとりなら俺も出来るけど、そんなんじゃダメなんすか?」
「ダメではないんですが、多分その辺りは他の店でやるかと…… 出来ればカブらない方がいいんですよね」
幼い頃大阪に居た横島は、タコ焼きなら焼けるしやきとりなども焼いた事がある
お祭りと聞いてそういう発想をしたが、有名どころは毎年決まった店でやる事がわかっているので魔鈴としては同じのを出したくない
ダメな訳ではないが、新参者の魔鈴としてはその辺りに気を使っている
「うーん、ならパスタとかピザとかどうっすか? 焼きそばとかお好み焼きはあるんだしパスタやピザならいいと思うんっすけど」
悩む魔鈴に横島は気軽に自分のアイデアを話していく
焼きそばの代わりにパスタを売り、お好み焼きの代わりにピザを売る
単純なアイデアだがカブらないし悪くないのではと、横島は考えていた
「面白い事を考えますね~」
横島の気軽な思い付きに、魔鈴は目を見開き驚く
全く新しいメニューでもないがカブる訳でもない
似たような物ではあるが違う物なのだから、まさに横島らしい発想だった
「確かにそれなら今あるメニューから作れますしね…… 他に作る人も居ないでしょうし悪くないかもしれません」
しごく単純な考えなのだが、よく考えても悪くない発想に魔鈴は驚き横島を見つめる
盲点と言うか隙間を狙うと言うか、横島の発想が常人と違う事を魔鈴は改めて感じていた