初夏の訪れは女子高生と共に……
「魔装術が海中で使えるのかどうか知らないけど、一人じゃ無理なのよ。 海中で囲まれたら逃げれなくなって終わりなワケ」
安易な考えの雪之丞にエミは呆れた口調で答える
仮に魔装術が海中で使えても、それでも無理だと考えていた
敵の中心地の海中で悪霊や妖怪に囲まれたら、魔装術といえどどうなるかわからない
まして雪之丞は対多数戦闘が得意でない訳だし、いくら弱いとはいえ体を埋め尽くすほどの悪霊が来たら勝てないだろう
「文珠を使えばなんとかなるんじゃねえか? 敵の大将を倒せばマシになるんだろ?」
「文珠だと可能性はありますが、危険なのは変わりないですね…… 仮に操ってる存在を倒せたとしても、悪霊や低級妖怪がひしめく海中から脱出して海岸に戻るのはかなり難しいです」
雪之丞は文珠で結界を張れば行けると考えているが、魔鈴は危険過ぎると考えていた
仮に敵の操ってる存在を倒せたとしても悪霊や低級妖怪が減る訳ではないし、それに他に操れる存在が居ないとも限らない
雪之丞は一番強い相手を除霊すれば戦況が変わると考えているが、似たような事の出来る敵が複数居ないとも限らないのだ
それに統制がとれなくなっても敵陣から脱出するのは簡単ではない
同じ頃ピートと唐巣も、悪霊や低級妖怪を操ってる存在に気付き対応を考えていた
ピートが吸血鬼の能力で霧となって操ってる存在を除霊すると言い出したが、こちらも唐巣により危険過ぎるからと止められている
他にもGS達は状況を好転させようと対応を考えているが、なかなか決め手がないのが現状だった
「すいません、安全の為に公園から出て下さい」
「大丈夫だって、毎年大丈夫なんだから」
一方公園では警察官が安全の為に公園を出て海岸から離れるように言うが、ほとんどの人は聞かなかった
すでに酒を飲み宴会をしてる者も多く、警察官が公園を出るように言っても聞かない者が多いのだ
毎年同じ公園で見物してる人達にとってはこれは安全なイベントと化しており、警察の行動が大袈裟だと詰め寄る者も居るくらいである
「ヤバい予感がするな……」
最早タマモとシロのみならず横島までが状況が危ういと感じているが、横島はどうするべきか悩んでいた
今の横島はただの一般人だし、それに海岸にはたくさんの霊能者が居る
自分のような半端者が勝手に手出しをしていいはずがないのは横島も理解しているのだ
(だけど……)
そんな横島の視線の先には、今も戦い続ける魔鈴や雪之丞達の姿があった
出来るならば今すぐ行って、自分も戦いたいと思う気持ちがどんどん込み上げてくる
(見てるのがこんなにつらいとは思わなかったな)
自然と拳を握りしめている横島は元々何も出来なかった一般人であり、かつては令子が戦う姿を後ろで隠れて見ているだけだった
昔は怖い気持ちが圧倒的でそれが当然だったのだ
そんな自分が見てるだけなのがこれほどつらいと感じるとは、横島自身夢にも思わなかった
「アンタ達、ちょっと落ち着きなさい。 間違っても飛び出して行ったらダメよ」
気持ちが高ぶる横島を現実に戻したのはタマモの一言だった
よく見るとシロも悔しそうな表情で拳を握りしめており、今にも飛び出して行きそうである
安易な考えの雪之丞にエミは呆れた口調で答える
仮に魔装術が海中で使えても、それでも無理だと考えていた
敵の中心地の海中で悪霊や妖怪に囲まれたら、魔装術といえどどうなるかわからない
まして雪之丞は対多数戦闘が得意でない訳だし、いくら弱いとはいえ体を埋め尽くすほどの悪霊が来たら勝てないだろう
「文珠を使えばなんとかなるんじゃねえか? 敵の大将を倒せばマシになるんだろ?」
「文珠だと可能性はありますが、危険なのは変わりないですね…… 仮に操ってる存在を倒せたとしても、悪霊や低級妖怪がひしめく海中から脱出して海岸に戻るのはかなり難しいです」
雪之丞は文珠で結界を張れば行けると考えているが、魔鈴は危険過ぎると考えていた
仮に敵の操ってる存在を倒せたとしても悪霊や低級妖怪が減る訳ではないし、それに他に操れる存在が居ないとも限らない
雪之丞は一番強い相手を除霊すれば戦況が変わると考えているが、似たような事の出来る敵が複数居ないとも限らないのだ
それに統制がとれなくなっても敵陣から脱出するのは簡単ではない
同じ頃ピートと唐巣も、悪霊や低級妖怪を操ってる存在に気付き対応を考えていた
ピートが吸血鬼の能力で霧となって操ってる存在を除霊すると言い出したが、こちらも唐巣により危険過ぎるからと止められている
他にもGS達は状況を好転させようと対応を考えているが、なかなか決め手がないのが現状だった
「すいません、安全の為に公園から出て下さい」
「大丈夫だって、毎年大丈夫なんだから」
一方公園では警察官が安全の為に公園を出て海岸から離れるように言うが、ほとんどの人は聞かなかった
すでに酒を飲み宴会をしてる者も多く、警察官が公園を出るように言っても聞かない者が多いのだ
毎年同じ公園で見物してる人達にとってはこれは安全なイベントと化しており、警察の行動が大袈裟だと詰め寄る者も居るくらいである
「ヤバい予感がするな……」
最早タマモとシロのみならず横島までが状況が危ういと感じているが、横島はどうするべきか悩んでいた
今の横島はただの一般人だし、それに海岸にはたくさんの霊能者が居る
自分のような半端者が勝手に手出しをしていいはずがないのは横島も理解しているのだ
(だけど……)
そんな横島の視線の先には、今も戦い続ける魔鈴や雪之丞達の姿があった
出来るならば今すぐ行って、自分も戦いたいと思う気持ちがどんどん込み上げてくる
(見てるのがこんなにつらいとは思わなかったな)
自然と拳を握りしめている横島は元々何も出来なかった一般人であり、かつては令子が戦う姿を後ろで隠れて見ているだけだった
昔は怖い気持ちが圧倒的でそれが当然だったのだ
そんな自分が見てるだけなのがこれほどつらいと感じるとは、横島自身夢にも思わなかった
「アンタ達、ちょっと落ち着きなさい。 間違っても飛び出して行ったらダメよ」
気持ちが高ぶる横島を現実に戻したのはタマモの一言だった
よく見るとシロも悔しそうな表情で拳を握りしめており、今にも飛び出して行きそうである