初夏の訪れは女子高生と共に……
かおりと魔理の謝罪から約一週間が過ぎて七月に入った頃、魔鈴は特別講義の為に一人で六道女学院に来ていた
「みんな楽しみにしてたのよ~ よろしくね~」
冥菜に案内されるまま講義場所である講堂に案内される魔鈴だが、そこは霊能科の全生徒が軽く入るほど大きな講堂である
(流石は六道女学院ですね。 施設も一流です)
外からは何度か見た事がある六道女学院だが内部は凄かった
高校としては日本最大クラス敷地を持ち霊能専門の体育館や模擬試合のコートなど、各種霊能施設が整っている
一般人にはあまりわからないかもしれないが、とにかくお金がかかる霊能の施設が十分完備されてるだけでもGSを目指す者にとっては最高とも言える環境だった
さてここで特別講義について少し説明するが、特別講師のGSのやり方によりいくつかの方法に分けられている
基本的には座学を中心にするか実践を中心するかで分けられており、その他は講師GSのスケジュールにより一クラスごとでやるか全クラス集めるかなど結構幅が広い
今回魔鈴が選んだのは生徒達を一カ所に集めて講義をする方法だった
一クラスごとだと時間がかかる上、実際に技術的な講義をする時間もないため魔鈴はこの形を選んだようである
さて講堂の方ではすでに生徒達が集められており、多くの生徒達がざわざわとおしゃべりをしていた
世界で唯一の魔女として知名度もあり、大霊障を解決した一人でもある魔鈴の講義をやはり多くの生徒が楽しみにしてるようである
(やっぱり休めばよかったかな……)
そんな中もやもやした気持ちを抱えたままのおキヌは、周りの生徒とは別に一人微妙な表情を浮かべていた
魔鈴に対しては、正直どんな顔をして会えばいいのかわからない
最後に直接会ったのはアシュタロス戦以来なのだ
(横島さんとどんな関係なんだろ)
おキヌが知るのは、美神事務所を辞めた横島が魔鈴の店で働いてるという事実だけである
後はあの日空港で見た二人の姿だけなので、それ以上はおキヌの想像でしかない
形はともかく実質恋人と同じなのはおキヌも感じてるが、それが具体的にどうなのかをおキヌは考えないままずっと逃げていたのだ
まあ魔鈴がこの場で横島の事を話すとは思えないが、魔鈴の顔を見れば知るのが怖い現実が見えてしまいそうで怖いのである
具体的な日にちが決まってからずっと休むか悩んでいたおキヌだったが、誰にも相談出来ないままズルズルと当日を迎えてしまう
相変わらず何も動けないおキヌだが、おキヌ自身は横島に明確に拒否された訳でもないしケンカをした訳でもない
いつもと同じ日常から突然横島が辞めて会えなくなってしまったのだ
心のどこかで落ち着いたら会いに来て説明してくれるのを期待している気持ちが、おキヌの中には残っている
それが楽観的過ぎて有り得ないのを薄々気付いているが、何も知らないおキヌにとっては横島が全くわからないのだから仕方ない
目を逸らして逃げてばかりではダメなのは理解してるが、今日魔鈴の特別講義に参加する事が今のおキヌには精一杯の勇気だった
「みんな楽しみにしてたのよ~ よろしくね~」
冥菜に案内されるまま講義場所である講堂に案内される魔鈴だが、そこは霊能科の全生徒が軽く入るほど大きな講堂である
(流石は六道女学院ですね。 施設も一流です)
外からは何度か見た事がある六道女学院だが内部は凄かった
高校としては日本最大クラス敷地を持ち霊能専門の体育館や模擬試合のコートなど、各種霊能施設が整っている
一般人にはあまりわからないかもしれないが、とにかくお金がかかる霊能の施設が十分完備されてるだけでもGSを目指す者にとっては最高とも言える環境だった
さてここで特別講義について少し説明するが、特別講師のGSのやり方によりいくつかの方法に分けられている
基本的には座学を中心にするか実践を中心するかで分けられており、その他は講師GSのスケジュールにより一クラスごとでやるか全クラス集めるかなど結構幅が広い
今回魔鈴が選んだのは生徒達を一カ所に集めて講義をする方法だった
一クラスごとだと時間がかかる上、実際に技術的な講義をする時間もないため魔鈴はこの形を選んだようである
さて講堂の方ではすでに生徒達が集められており、多くの生徒達がざわざわとおしゃべりをしていた
世界で唯一の魔女として知名度もあり、大霊障を解決した一人でもある魔鈴の講義をやはり多くの生徒が楽しみにしてるようである
(やっぱり休めばよかったかな……)
そんな中もやもやした気持ちを抱えたままのおキヌは、周りの生徒とは別に一人微妙な表情を浮かべていた
魔鈴に対しては、正直どんな顔をして会えばいいのかわからない
最後に直接会ったのはアシュタロス戦以来なのだ
(横島さんとどんな関係なんだろ)
おキヌが知るのは、美神事務所を辞めた横島が魔鈴の店で働いてるという事実だけである
後はあの日空港で見た二人の姿だけなので、それ以上はおキヌの想像でしかない
形はともかく実質恋人と同じなのはおキヌも感じてるが、それが具体的にどうなのかをおキヌは考えないままずっと逃げていたのだ
まあ魔鈴がこの場で横島の事を話すとは思えないが、魔鈴の顔を見れば知るのが怖い現実が見えてしまいそうで怖いのである
具体的な日にちが決まってからずっと休むか悩んでいたおキヌだったが、誰にも相談出来ないままズルズルと当日を迎えてしまう
相変わらず何も動けないおキヌだが、おキヌ自身は横島に明確に拒否された訳でもないしケンカをした訳でもない
いつもと同じ日常から突然横島が辞めて会えなくなってしまったのだ
心のどこかで落ち着いたら会いに来て説明してくれるのを期待している気持ちが、おキヌの中には残っている
それが楽観的過ぎて有り得ないのを薄々気付いているが、何も知らないおキヌにとっては横島が全くわからないのだから仕方ない
目を逸らして逃げてばかりではダメなのは理解してるが、今日魔鈴の特別講義に参加する事が今のおキヌには精一杯の勇気だった