梅雨の終わり
そんな冥菜の思いは置いておいて、冥子のボランティアは老人ホーム側にも評判が良かった
孫娘くらいの冥子と話す事が楽しかったらしく、老人達にも評判が良かったらしい
ショウトラのヒーリングに関してはさすがに持病などは治らないが、老人達の体調がいつの間にか良くなっていたとちょっとした話題になっている
結果冥子の老人ホーム訪問がボランティアに入るかは議論の余地があるだろうが、それが成功したのは事実だった
この後冥子はボランティアとして、同じ老人ホームに定期的に訪問する事になる
冥子本人も飽きる事なく気に入っていたし、老人ホーム側も冥子の訪問を歓迎していた為である
冥菜としては冥子のボランティアには反対ではないが、本格的なボランティアをするのは無理だと判断した為に、結果的に成功した老人ホーム訪問を続ける事だけを許可していた
今回の件で発覚した冥子に生まれた僅かな心境の変化は、彼女を少しだけ外に向かわせる結果となる
冥子が何を想い外に歩み出したのかは誰にもわからないが、その変化は必然だったのかもしれない
横島が変わり令子が変わりエミも変わってしまった
そんな中で冥子もまた何かが変わるのは、ある意味当然の事だろう
彼女がこの先どうなるかは誰にもわからないが、少なくとも昔に戻る事はない
一方同じ頃の横島達は、ピートに呼ばれて唐巣の教会に来ていた
「おそらく過労ですね。 それと、しっかり食事を取ってますか?」
この日、また唐巣が倒れた為にピートは横島に助けを求めたのだ
以前は令子に助けを求めたピートだが、横島が居なくなった今はなんとなく助けを求めにくくなったので魔鈴に助けを求めたらしい
「食事は三日ほど前に少し……」
最近忙しかった事などを思い出すピートは、言いにくそうに最後にまともに食事をした日を告げていた
「いつもの事ながら相変わらずな神父だな~」
少し呆れたように苦笑いを浮かべる横島は、すでに唐巣が倒れるのに慣れている
年に何度か倒れる話はピートから聞いているし、令子と一緒に何度か食料の差し入れに来た事もあるのだ
「いつもって、よく倒れるんですか!?」
「はあ、年に何回か……」
横島の言葉に驚いた魔鈴はピートに事情を聞くが、ピートは年に何回かあると言いにくそうに言うしかない
ピート自身も唐巣に食事や体調に気をつけるように告げるのだが、唐巣があまり聞かないのだ
「一度病院に連れて行った方がいいですね。 検査くらいはしないとダメですよ」
何度も倒れてると聞いた魔鈴は、万が一を考えて唐巣を病院に連れて行く
多分空腹と過労だろうと思うが、素人が判断するのは危険だと判断したらしい
「ここは……」
数時間後、目を覚ました唐巣は病院のベッドに居る事に驚きの表情を浮かべる
「随分無理をなさってるみたいですね」
状況を把握しようとする唐巣に聞こえたのは、魔鈴の声だった
よく見ると周りにピートだけでなく、横島や魔鈴やタマモやシロまで居る事に驚いている
「心配かけて済まないね。 もう大丈夫だ」
ようやく自分が倒れた事を理解した唐巣は、もう大丈夫だと言いそのまま起き上がろうとしていた
孫娘くらいの冥子と話す事が楽しかったらしく、老人達にも評判が良かったらしい
ショウトラのヒーリングに関してはさすがに持病などは治らないが、老人達の体調がいつの間にか良くなっていたとちょっとした話題になっている
結果冥子の老人ホーム訪問がボランティアに入るかは議論の余地があるだろうが、それが成功したのは事実だった
この後冥子はボランティアとして、同じ老人ホームに定期的に訪問する事になる
冥子本人も飽きる事なく気に入っていたし、老人ホーム側も冥子の訪問を歓迎していた為である
冥菜としては冥子のボランティアには反対ではないが、本格的なボランティアをするのは無理だと判断した為に、結果的に成功した老人ホーム訪問を続ける事だけを許可していた
今回の件で発覚した冥子に生まれた僅かな心境の変化は、彼女を少しだけ外に向かわせる結果となる
冥子が何を想い外に歩み出したのかは誰にもわからないが、その変化は必然だったのかもしれない
横島が変わり令子が変わりエミも変わってしまった
そんな中で冥子もまた何かが変わるのは、ある意味当然の事だろう
彼女がこの先どうなるかは誰にもわからないが、少なくとも昔に戻る事はない
一方同じ頃の横島達は、ピートに呼ばれて唐巣の教会に来ていた
「おそらく過労ですね。 それと、しっかり食事を取ってますか?」
この日、また唐巣が倒れた為にピートは横島に助けを求めたのだ
以前は令子に助けを求めたピートだが、横島が居なくなった今はなんとなく助けを求めにくくなったので魔鈴に助けを求めたらしい
「食事は三日ほど前に少し……」
最近忙しかった事などを思い出すピートは、言いにくそうに最後にまともに食事をした日を告げていた
「いつもの事ながら相変わらずな神父だな~」
少し呆れたように苦笑いを浮かべる横島は、すでに唐巣が倒れるのに慣れている
年に何度か倒れる話はピートから聞いているし、令子と一緒に何度か食料の差し入れに来た事もあるのだ
「いつもって、よく倒れるんですか!?」
「はあ、年に何回か……」
横島の言葉に驚いた魔鈴はピートに事情を聞くが、ピートは年に何回かあると言いにくそうに言うしかない
ピート自身も唐巣に食事や体調に気をつけるように告げるのだが、唐巣があまり聞かないのだ
「一度病院に連れて行った方がいいですね。 検査くらいはしないとダメですよ」
何度も倒れてると聞いた魔鈴は、万が一を考えて唐巣を病院に連れて行く
多分空腹と過労だろうと思うが、素人が判断するのは危険だと判断したらしい
「ここは……」
数時間後、目を覚ました唐巣は病院のベッドに居る事に驚きの表情を浮かべる
「随分無理をなさってるみたいですね」
状況を把握しようとする唐巣に聞こえたのは、魔鈴の声だった
よく見ると周りにピートだけでなく、横島や魔鈴やタマモやシロまで居る事に驚いている
「心配かけて済まないね。 もう大丈夫だ」
ようやく自分が倒れた事を理解した唐巣は、もう大丈夫だと言いそのまま起き上がろうとしていた