梅雨の終わり
「冥子……」
鬼道に相談した冥子だったが結局は母親である冥菜に相談しないと無理だと言われた為に、直接冥菜にボランティアをしたいと言い出していた
しかし基本的に自分から何かをやりたいと言い出す事の少ない娘が突然ボランティアと言い出した事に、冥菜は若干驚きを隠せない
(なんか、そんなテレビでも入ってたかしら~?)
テレビのドラマやアニメなどに影響を受けやすい冥子は、たまにドラマの仕事をしたいなどと言い出す事がある
冥菜は今回も何かに影響されたのだろうと考えていた
「いいわよ~ ただし、途中で投げ出して来ちゃダメよ~?」
少し考え込んだ冥菜だが、ボランティアならば冥子に経験させるのも悪くないと思う
受けさせるボランティアを選んでやれば、問題は起きないだろうと考えたようだ
「お母様、ありがとう~」
相変わらずの笑顔で部屋を後にする冥子を、冥菜はため息混じりに見つめている
(何に影響されたのか知らないけど~、子供っぽさが抜けないのよね~)
世間知らずな娘に頭を悩ませる冥菜は、自分から言い出したのだからせめて一回はまともに終わらせて欲しいと願わずにはいられなかった
その後冥菜は鬼道に冥子のサポートを頼み、ボランティアの行く先は六道家が出資している老人ホームに決める
まあボランティアと言っても特に何かが必要だと言う場所ではない
行く先は設備も人員も整っており、比較的恵まれた老人ホームである
これは冥子が万が一ボランティアを投げ出したり式神の暴走で失敗してもいいように、六道家に近く問題が無い場所をわざわざ選んだようだ
娘のボランティアをしたいと言う気持ちは大切にしたいが、失敗する可能性が低くない事を考慮した冥菜の苦肉の策だろう
「マーくん、私は何をすればいいの~?」
後日鬼道と共にボランティア先である老人ホームに向かう冥子だったが、漠然とボランティアがしたいと考えているだけで具体的に何をすればいいのか全くわかってない
そもそもボランティアをあまり理解してないようである
「お年寄りにヒーリングをして欲しいそうです。 年とると持病やなんかで体があちこち痛いそうやから、ショウトラを使ってヒーリングをすればええそうです」
自分から言い出したボランティアで何をすればいいか聞く時点でおかしいのだが、冥子に慣れてる鬼道は気にした様子もなく説明していく
鬼道も冥子がまともにボランティアを出来るとは思ってないし、そもそも鬼道は冥子が暴走しないように気をつけるのが主な仕事である
少し話が逸れるが冥子の暴走癖は精神状態が大きく影響するのだ
かつてのアシュタロス戦の時のように冥子が信頼出来る存在が近くに居ると、暴走の確率は大きく減る
従って相手の強さや状況はあまり関係ない
冥子一人ならば低級霊が相手でも暴走するが、信頼出来る相手とチームを組めば魔族が相手でも暴走しない
まあなんともわかりやすい結果である
さて老人ホームに到着した冥子は、さっそく人生で初めてのボランティアを体験するのだが……
(これをボランティアと言っていいのやろうか……)
鬼道の目の前では冥子が老人達と楽しげにお茶を飲んでいた
一応ショウトラは老人達にヒーリングをしているのだが、老人達はショウトラをただの犬だと思っており犬を可愛がってるだけにも見える
鬼道に相談した冥子だったが結局は母親である冥菜に相談しないと無理だと言われた為に、直接冥菜にボランティアをしたいと言い出していた
しかし基本的に自分から何かをやりたいと言い出す事の少ない娘が突然ボランティアと言い出した事に、冥菜は若干驚きを隠せない
(なんか、そんなテレビでも入ってたかしら~?)
テレビのドラマやアニメなどに影響を受けやすい冥子は、たまにドラマの仕事をしたいなどと言い出す事がある
冥菜は今回も何かに影響されたのだろうと考えていた
「いいわよ~ ただし、途中で投げ出して来ちゃダメよ~?」
少し考え込んだ冥菜だが、ボランティアならば冥子に経験させるのも悪くないと思う
受けさせるボランティアを選んでやれば、問題は起きないだろうと考えたようだ
「お母様、ありがとう~」
相変わらずの笑顔で部屋を後にする冥子を、冥菜はため息混じりに見つめている
(何に影響されたのか知らないけど~、子供っぽさが抜けないのよね~)
世間知らずな娘に頭を悩ませる冥菜は、自分から言い出したのだからせめて一回はまともに終わらせて欲しいと願わずにはいられなかった
その後冥菜は鬼道に冥子のサポートを頼み、ボランティアの行く先は六道家が出資している老人ホームに決める
まあボランティアと言っても特に何かが必要だと言う場所ではない
行く先は設備も人員も整っており、比較的恵まれた老人ホームである
これは冥子が万が一ボランティアを投げ出したり式神の暴走で失敗してもいいように、六道家に近く問題が無い場所をわざわざ選んだようだ
娘のボランティアをしたいと言う気持ちは大切にしたいが、失敗する可能性が低くない事を考慮した冥菜の苦肉の策だろう
「マーくん、私は何をすればいいの~?」
後日鬼道と共にボランティア先である老人ホームに向かう冥子だったが、漠然とボランティアがしたいと考えているだけで具体的に何をすればいいのか全くわかってない
そもそもボランティアをあまり理解してないようである
「お年寄りにヒーリングをして欲しいそうです。 年とると持病やなんかで体があちこち痛いそうやから、ショウトラを使ってヒーリングをすればええそうです」
自分から言い出したボランティアで何をすればいいか聞く時点でおかしいのだが、冥子に慣れてる鬼道は気にした様子もなく説明していく
鬼道も冥子がまともにボランティアを出来るとは思ってないし、そもそも鬼道は冥子が暴走しないように気をつけるのが主な仕事である
少し話が逸れるが冥子の暴走癖は精神状態が大きく影響するのだ
かつてのアシュタロス戦の時のように冥子が信頼出来る存在が近くに居ると、暴走の確率は大きく減る
従って相手の強さや状況はあまり関係ない
冥子一人ならば低級霊が相手でも暴走するが、信頼出来る相手とチームを組めば魔族が相手でも暴走しない
まあなんともわかりやすい結果である
さて老人ホームに到着した冥子は、さっそく人生で初めてのボランティアを体験するのだが……
(これをボランティアと言っていいのやろうか……)
鬼道の目の前では冥子が老人達と楽しげにお茶を飲んでいた
一応ショウトラは老人達にヒーリングをしているのだが、老人達はショウトラをただの犬だと思っており犬を可愛がってるだけにも見える