白き狼と白き狐と横島
オカルトGメンが殺人事件を捜査開始してから一週間が過ぎていた
テレビや新聞では連日殺人事件の話題で持ち切りで、オカルトGメンの心霊捜査にも世間の注目が集まっている
しかし横島達は、そんな世界とは無縁なほど平和な毎日だった
「先生!」
「おう、んじゃ行くか?」
時間は朝の5時半、この日横島はシロの散歩に付き合うために早起きしている
現在横島がシロの散歩に付き合うのは仕事や体調を考慮して月に数回だったが、シロはその分楽しみにしてるようだった
「行くでござる!」
朝からテンション高く興奮気味に走り始めるシロは、相変わらず猛スピードで走っていく
「シロ~! 散歩の人にぶつからないように気をつけろよ!」
後ろから着いていく横島だが、もちろん走ってる訳ではない
シロのスピードに着いていくには自転車でも無理なため、横島は魔法のほうきで散歩に付き合っていた
「シロちゃんは元気ですね~」
二人が散歩に行くのを見送っていた魔鈴は、朝食の準備をしつつ人に怪我などさせなければいいと密かに心配している
シロの散歩には魔鈴も以前に一度魔法のほうきで付き合ったが、そのスピードには驚くしかなかった
まあ本人は問題ないのだが、朝の散歩をするお年寄りなどは近くを走るだけで危険になる可能性がある
魔鈴はそれとなく注意はしたが、あまり改善されてなかった
「見た目はともかく、中身は子供なのよね」
紅茶を飲みながらテレビを見てるタマモは、さすがに朝からシロの散歩に付き合うほど元気はないようだ
魔鈴宅では穏やかな朝の時間だった
一方散歩を楽しんでいるシロは都内を抜けて海岸沿いを爆走しており、後ろを追い掛ける横島は魔法のほうきでもギリギリである
(体力が有り余ってるな~ 元々、人狼って山の中で狩りしてたような連中だし……)
シロの現状を考えながら追い掛ける横島だが、シロ自身に不満はないのかもしれないが少し運動不足なのはある気がした
日常生活では問題ないが、もう少し運動をする機会を考えた方がいいかと考えている
(人と妖怪か……)
横島自身は人と妖怪の違いを気にしないが、世界がそれほど優しくないのは理解していた
シロやタマモの現在や将来をどうするべきか、横島は一人考え込んでいる
「先生ー! 今日は魚にしてはどうでござろうか?」
横島が考え込んでる間に千葉県のとある漁港まで走ったところで、シロは止まっていた
最近は散歩のついでに、店で使う食材の買い出しなんかもしているのだ
普段は魔鈴が築地などで仕入れをしているが、やはり漁港などで直接買った方が安い
美味しい料金をリーズナブルな値段で提供する事をモットーにしてる魔鈴なだけに、産地での直接買い出しは喜ばれていた
「そうだな。 今日の魚買って行くか」
漁港近くの市場に入った横島とシロは、最近のメニューを思い出して今日仕入れる魚を探していく
具体的なメニューを考えるのはもちろん魔鈴だが、だいたい使う魚は覚えてるのである程度好きに買っていた
「このくらいでいいだろ」
ある程度の量を買った横島とシロは、会計を済ませて再び魔鈴の店まで帰っていく
ちなみに魚や野菜などの鮮度や状態を見極めてるのはシロである
横島にはまだわからないが、シロやタマモの嗅覚は鮮度から脂のノリ具合までわかるようであった
テレビや新聞では連日殺人事件の話題で持ち切りで、オカルトGメンの心霊捜査にも世間の注目が集まっている
しかし横島達は、そんな世界とは無縁なほど平和な毎日だった
「先生!」
「おう、んじゃ行くか?」
時間は朝の5時半、この日横島はシロの散歩に付き合うために早起きしている
現在横島がシロの散歩に付き合うのは仕事や体調を考慮して月に数回だったが、シロはその分楽しみにしてるようだった
「行くでござる!」
朝からテンション高く興奮気味に走り始めるシロは、相変わらず猛スピードで走っていく
「シロ~! 散歩の人にぶつからないように気をつけろよ!」
後ろから着いていく横島だが、もちろん走ってる訳ではない
シロのスピードに着いていくには自転車でも無理なため、横島は魔法のほうきで散歩に付き合っていた
「シロちゃんは元気ですね~」
二人が散歩に行くのを見送っていた魔鈴は、朝食の準備をしつつ人に怪我などさせなければいいと密かに心配している
シロの散歩には魔鈴も以前に一度魔法のほうきで付き合ったが、そのスピードには驚くしかなかった
まあ本人は問題ないのだが、朝の散歩をするお年寄りなどは近くを走るだけで危険になる可能性がある
魔鈴はそれとなく注意はしたが、あまり改善されてなかった
「見た目はともかく、中身は子供なのよね」
紅茶を飲みながらテレビを見てるタマモは、さすがに朝からシロの散歩に付き合うほど元気はないようだ
魔鈴宅では穏やかな朝の時間だった
一方散歩を楽しんでいるシロは都内を抜けて海岸沿いを爆走しており、後ろを追い掛ける横島は魔法のほうきでもギリギリである
(体力が有り余ってるな~ 元々、人狼って山の中で狩りしてたような連中だし……)
シロの現状を考えながら追い掛ける横島だが、シロ自身に不満はないのかもしれないが少し運動不足なのはある気がした
日常生活では問題ないが、もう少し運動をする機会を考えた方がいいかと考えている
(人と妖怪か……)
横島自身は人と妖怪の違いを気にしないが、世界がそれほど優しくないのは理解していた
シロやタマモの現在や将来をどうするべきか、横島は一人考え込んでいる
「先生ー! 今日は魚にしてはどうでござろうか?」
横島が考え込んでる間に千葉県のとある漁港まで走ったところで、シロは止まっていた
最近は散歩のついでに、店で使う食材の買い出しなんかもしているのだ
普段は魔鈴が築地などで仕入れをしているが、やはり漁港などで直接買った方が安い
美味しい料金をリーズナブルな値段で提供する事をモットーにしてる魔鈴なだけに、産地での直接買い出しは喜ばれていた
「そうだな。 今日の魚買って行くか」
漁港近くの市場に入った横島とシロは、最近のメニューを思い出して今日仕入れる魚を探していく
具体的なメニューを考えるのはもちろん魔鈴だが、だいたい使う魚は覚えてるのである程度好きに買っていた
「このくらいでいいだろ」
ある程度の量を買った横島とシロは、会計を済ませて再び魔鈴の店まで帰っていく
ちなみに魚や野菜などの鮮度や状態を見極めてるのはシロである
横島にはまだわからないが、シロやタマモの嗅覚は鮮度から脂のノリ具合までわかるようであった