ただ今修行中!?
映画の見学から数日後、愛子の勉強会は週に3~4日に増えていた
平日は学校の授業が終わる夕方から行われており、基本的に雪之丞と横島を教えている
ピートとタイガーは仕事の都合などで時間がある時は参加するが、さすがに毎回参加するのは不可能なようだった
そんな愛子のおかげで一番助かっていたのは、やはり魔鈴である
元々一人で全てを行っていたので忙しいのは気にもしないのだが、時間はいくらあっても余る事はない
愛子に勉強の一部を任せた魔鈴は、その時間を利用して自身の魔法の研究に力を入れていた
(ダメですね…… やはり根本的な資料が足りなすぎる)
古い魔導書を読み漁る魔鈴だが、その表情は険しいものだった
魔鈴が本を読んでいるのは、今までに集めた魔法関係の資料や書物などを保管している書斎である
魔鈴の場合は生真面目な性格からか、魔法関係を二つの部屋で分けていた
一つは書物などを保管する書斎で、一つは魔法を実際に行う研究室のようなものだ
魔法の復活には失敗も少なくないため、貴重な書物が被害を受けないように考えたらしい
そんな魔鈴が現在研究しているのは、ルシオラ復活に関する魔法だった
横島と共に生きる決意を固めたあの日から、魔鈴は横島にも秘密にしたままルシオラ復活の研究を始めている
横島にも秘密にした理由はいくつかあるが、一番の理由は魔法やオカルトに詳しくなればなるほどルシオラの復活がいかに難しいか知ってしまう
魔鈴は横島に知られる前に、最低限の道筋くらいは自分が見つけたいと考えていたのだ
(魂を扱う基礎すら私には無い)
険しい表情のまま頭を抱える魔鈴は、調べれば調べるほどルシオラの復活が不可能に思えてくる
魔鈴が扱う使い魔のようなかりそめの魂とは訳が違う
そもそも魔鈴に本当の魂を扱う技術など無いのだ
従って魔鈴は魂を扱う技術を求めて中世の魔法関係の資料を集めているが、全くと言っていいほど成果はなかった
(魂に関しては中世オカルトでもタブー視されて来た分野だわ。 仮に中世に研究者が存在しても、現代まで資料が残るはずがない)
初めから解っていた事ではあるが、ルシオラの復活以前の問題だった
欠けた魂を補う以前に、魂に関する技術すら秘中の秘とされてタブー視されている
いかに魔鈴が中世魔法の天才的な才能やセンスがあるとはいえ、全くの無の状態から新しく魔法を作るなど不可能だった
(歴史上、霊魂の作成に挑んだ者は数々いるけど…… 成功したのは僅かに2例……!?)
頭を抱えて考え込んでいた魔鈴は、突然起き上がり目を見開いていた
魂に関する研究の第一人者は他でもないドクターカオスなのだ
魔族の魂とは違うし欠けた魂とも別だが、魂を長年研究して来た事に変わりはない
(ドクターカオスの資料を見せて貰えれば、せめて方向性くらいは見えると思うのですが……)
今まで何故気が付かなかったか不思議なほど身近に最高の研究者が存在するのだが、魔鈴は再び頭を抱えてしまう
普通に考えて千年賭けて研究した成果を、カオスが見せてくれるはずが無い
仮に魔鈴であっても、人に頼まれて簡単に見せる事はないだろう
ルシオラの件はカオスも知るが、だからと言ってカオスの人生そのものとも言える研究成果を見せてくれるかは別問題だ
(しかし……、私には他に方法が……)
魔鈴は再び考え込んでしまう
平日は学校の授業が終わる夕方から行われており、基本的に雪之丞と横島を教えている
ピートとタイガーは仕事の都合などで時間がある時は参加するが、さすがに毎回参加するのは不可能なようだった
そんな愛子のおかげで一番助かっていたのは、やはり魔鈴である
元々一人で全てを行っていたので忙しいのは気にもしないのだが、時間はいくらあっても余る事はない
愛子に勉強の一部を任せた魔鈴は、その時間を利用して自身の魔法の研究に力を入れていた
(ダメですね…… やはり根本的な資料が足りなすぎる)
古い魔導書を読み漁る魔鈴だが、その表情は険しいものだった
魔鈴が本を読んでいるのは、今までに集めた魔法関係の資料や書物などを保管している書斎である
魔鈴の場合は生真面目な性格からか、魔法関係を二つの部屋で分けていた
一つは書物などを保管する書斎で、一つは魔法を実際に行う研究室のようなものだ
魔法の復活には失敗も少なくないため、貴重な書物が被害を受けないように考えたらしい
そんな魔鈴が現在研究しているのは、ルシオラ復活に関する魔法だった
横島と共に生きる決意を固めたあの日から、魔鈴は横島にも秘密にしたままルシオラ復活の研究を始めている
横島にも秘密にした理由はいくつかあるが、一番の理由は魔法やオカルトに詳しくなればなるほどルシオラの復活がいかに難しいか知ってしまう
魔鈴は横島に知られる前に、最低限の道筋くらいは自分が見つけたいと考えていたのだ
(魂を扱う基礎すら私には無い)
険しい表情のまま頭を抱える魔鈴は、調べれば調べるほどルシオラの復活が不可能に思えてくる
魔鈴が扱う使い魔のようなかりそめの魂とは訳が違う
そもそも魔鈴に本当の魂を扱う技術など無いのだ
従って魔鈴は魂を扱う技術を求めて中世の魔法関係の資料を集めているが、全くと言っていいほど成果はなかった
(魂に関しては中世オカルトでもタブー視されて来た分野だわ。 仮に中世に研究者が存在しても、現代まで資料が残るはずがない)
初めから解っていた事ではあるが、ルシオラの復活以前の問題だった
欠けた魂を補う以前に、魂に関する技術すら秘中の秘とされてタブー視されている
いかに魔鈴が中世魔法の天才的な才能やセンスがあるとはいえ、全くの無の状態から新しく魔法を作るなど不可能だった
(歴史上、霊魂の作成に挑んだ者は数々いるけど…… 成功したのは僅かに2例……!?)
頭を抱えて考え込んでいた魔鈴は、突然起き上がり目を見開いていた
魂に関する研究の第一人者は他でもないドクターカオスなのだ
魔族の魂とは違うし欠けた魂とも別だが、魂を長年研究して来た事に変わりはない
(ドクターカオスの資料を見せて貰えれば、せめて方向性くらいは見えると思うのですが……)
今まで何故気が付かなかったか不思議なほど身近に最高の研究者が存在するのだが、魔鈴は再び頭を抱えてしまう
普通に考えて千年賭けて研究した成果を、カオスが見せてくれるはずが無い
仮に魔鈴であっても、人に頼まれて簡単に見せる事はないだろう
ルシオラの件はカオスも知るが、だからと言ってカオスの人生そのものとも言える研究成果を見せてくれるかは別問題だ
(しかし……、私には他に方法が……)
魔鈴は再び考え込んでしまう