ただ今修行中!?
同じ頃、美神事務所には西条が訪れていた
二人が付き合って数ヶ月たつが、二人の関係は相変わらず変化がなく友達以上恋人未満であり、早い話が令子は未だに西条をお兄ちゃんとしか見てない状態である
そんな状況にも関わらず西条は、今でも時間を見つけてはこまめに令子の元を訪れていた
西条自身どうしてそこまで令子にこだわるのかと聞かれても、返答に困るだろう
そんな中で、この日は先日のGS試験の時の話を世間話のように語っていた
「へー、雪之丞とタイガーが合格ね」
見知った二人の合格にも令子はあまり興味が無いようだった
まあ実力的に合格して当然だし、個人的に付き合いがある訳じゃない仕事上の知人なのだから、普通の反応ではあるのだが……
「雪之丞君に関しては魔鈴君が引き取ったようだ。 まあ彼の実力を疑う者はいないが、同時に魔族と手を組んだ過去もあるからね。 普通は関わりたがらないんだがね」
西条が何気なく語った魔鈴の名前に、令子は表情にこそ表さないが心拍数が上がっていた
「へー、魔鈴がね」
「ああ、随分気に入ってたみたいだよ。 いずれは自分の後継者にしたいような事も言ってたしね」
無関心を装い相槌を打つ令子に、西条はペラペラとあの日の魔鈴とのやり取りを語っていく
「馬鹿じゃないの? 雪之丞に繊細で難しい魔法なんて使える訳無いじゃない」
雪之丞を後継者に考えてるという魔鈴を、令子は冷たい口調で切り捨てる
バトルジャンキーで頭を使う事を知らないような雪之丞が魔法を使えるようになるなど、有り得ないと令子は言い切れるのだ
まあ一流のGSの令子は魔法の難しさや複雑さを理解してるからこそ、雪之丞には不可能と言い切るのだろう
「魔鈴君には考えがあるようだが、僕にはわからないな。 まあ、雪之丞君に関しては随分大人になったようだ。 試験内容も今回は大人しく、魔鈴君の名前もあって評価は上々なようだ。 過去を知る者は様子見だろうが、再出発には成功したと言っていいだろう」
西条が語る魔鈴と雪之丞の現状に令子は興味が無い表情を崩さないが、ある事に気付いていた
(横島のヤツの仕業ね)
西条は横島の事をあえて話さないが、魔鈴と雪之丞が親密になるなど二人の性格を考えれば有り得ないと令子は思う
そして二人を近付けるような真似が出来る人物は、一人しか思い浮かばない
(アイツらしいわね)
なんだかんだ言いつつ周りを巻き込んで交遊関係を広げるのは、横島独特のやり方である
本人に何処までその気があったかは令子にもわからないが、それがかつての令子の力になっていたのも事実だった
そんな横島の行動に、令子は懐かしさと複雑な気持ちが心を支配していく
(横島クンのペースで進んでるなら、雪之丞は成功するかもしれない)
魔鈴の後継者は正直わからないが、GSとしてなら近い将来に成功する気がしていた
それは誰よりも横島を見てきた令子だからこそ感じた予感である
横島や友人達の支援があれば、雪之丞は大きく大成するだけの素質はあるのだ
それに加え魔鈴の後ろ盾があれば、雪之丞は再び表舞台を歩けるだろうと令子は半ば確信していた
二人が付き合って数ヶ月たつが、二人の関係は相変わらず変化がなく友達以上恋人未満であり、早い話が令子は未だに西条をお兄ちゃんとしか見てない状態である
そんな状況にも関わらず西条は、今でも時間を見つけてはこまめに令子の元を訪れていた
西条自身どうしてそこまで令子にこだわるのかと聞かれても、返答に困るだろう
そんな中で、この日は先日のGS試験の時の話を世間話のように語っていた
「へー、雪之丞とタイガーが合格ね」
見知った二人の合格にも令子はあまり興味が無いようだった
まあ実力的に合格して当然だし、個人的に付き合いがある訳じゃない仕事上の知人なのだから、普通の反応ではあるのだが……
「雪之丞君に関しては魔鈴君が引き取ったようだ。 まあ彼の実力を疑う者はいないが、同時に魔族と手を組んだ過去もあるからね。 普通は関わりたがらないんだがね」
西条が何気なく語った魔鈴の名前に、令子は表情にこそ表さないが心拍数が上がっていた
「へー、魔鈴がね」
「ああ、随分気に入ってたみたいだよ。 いずれは自分の後継者にしたいような事も言ってたしね」
無関心を装い相槌を打つ令子に、西条はペラペラとあの日の魔鈴とのやり取りを語っていく
「馬鹿じゃないの? 雪之丞に繊細で難しい魔法なんて使える訳無いじゃない」
雪之丞を後継者に考えてるという魔鈴を、令子は冷たい口調で切り捨てる
バトルジャンキーで頭を使う事を知らないような雪之丞が魔法を使えるようになるなど、有り得ないと令子は言い切れるのだ
まあ一流のGSの令子は魔法の難しさや複雑さを理解してるからこそ、雪之丞には不可能と言い切るのだろう
「魔鈴君には考えがあるようだが、僕にはわからないな。 まあ、雪之丞君に関しては随分大人になったようだ。 試験内容も今回は大人しく、魔鈴君の名前もあって評価は上々なようだ。 過去を知る者は様子見だろうが、再出発には成功したと言っていいだろう」
西条が語る魔鈴と雪之丞の現状に令子は興味が無い表情を崩さないが、ある事に気付いていた
(横島のヤツの仕業ね)
西条は横島の事をあえて話さないが、魔鈴と雪之丞が親密になるなど二人の性格を考えれば有り得ないと令子は思う
そして二人を近付けるような真似が出来る人物は、一人しか思い浮かばない
(アイツらしいわね)
なんだかんだ言いつつ周りを巻き込んで交遊関係を広げるのは、横島独特のやり方である
本人に何処までその気があったかは令子にもわからないが、それがかつての令子の力になっていたのも事実だった
そんな横島の行動に、令子は懐かしさと複雑な気持ちが心を支配していく
(横島クンのペースで進んでるなら、雪之丞は成功するかもしれない)
魔鈴の後継者は正直わからないが、GSとしてなら近い将来に成功する気がしていた
それは誰よりも横島を見てきた令子だからこそ感じた予感である
横島や友人達の支援があれば、雪之丞は大きく大成するだけの素質はあるのだ
それに加え魔鈴の後ろ盾があれば、雪之丞は再び表舞台を歩けるだろうと令子は半ば確信していた