ただ今修行中!?
GS試験から一週間後、書類審査の合格者が発表になった
合格者数は38名で、おおよそ受験者の0.4%が合格した事になる
当初の予想通り非戦闘系の霊能者が大勢集まったのだが、実際に使えないような中途半端な者も少なくなく、今回は特に試験的に創設した書類審査なだけに合格者数をかなり抑制したようであった
そして二次試験の合格組と書類審査組は、その日にGS仮免許の交付と今後行われる新人教育の講義を受ける事が説明されていた
講義の期間は月に二回の講義が半年間行われるようで、これもGS協会内部ではかなり講義の回数や内容で揉めたらしい
自分の弟子に勝手な教育をされる事を嫌うGSが、予想以上に多かったようである
「君達にはGS協会の規則やオカルト関連の法律の講義、それと実際の除霊での失敗例などを学んでもらう」
説明していた協会職員の話を、合格者は真剣な表情で聞いていた
ちなみに、講義には実際の霊能力に関する技術的内容は全くない
そこはGS協会で決まった教えられない内容であり、教えるのはあくまで実際の除霊の実例と法律や規則などの最低限の知識に留まっている
こちらも書類審査と同じく、今回は手探りの講義であった
「難しい話になりそうですノー」
「仕方ないさ。 新人GSが調子に乗って死ぬ事も珍しくないしな。 それに、閉鎖的な業界だからモラルも低い。 三流GSがヤクザと手を組んだなんて話も、珍しくないんだよ」
帰る途中、講義について行けるか不安そうなタイガーに、雪之丞は仕方ないと言った表情である
伊達にモグリのGSと関わりがある訳ではないようで、業界の底辺のモラルの低さをよく知っているようだ
「知らなかったですケン……」
「お前の能力だって、裏じゃかなり稼げるぞ? 証拠を残さず精神的に追い詰めるにはうってつけだからな。 目の前に札束積まれれば、誘惑に負ける奴は多いんだよ」
雪之丞の語る生々しい業界の裏側に、タイガーは怯えながらも聞いていた
自分の能力が金になるなんて考えた事がないタイガーは、喜びよりも恐怖が先立っている
基本的に優しくお人よしなのだろう
「帰ったら、また勉強だよ…… 頭使うの苦手なんだよな~」
試験も終わり、雪之丞は修行よりも霊能の勉強の時間が増えていた
ぶつぶつと文句は言うが、それなりに真剣に取り組んでいる
本人もある程度やる気はあるのだが、何より教えてる魔鈴が霊能に関しては予想以上に厳しかったのだ
「ワッシもエミさんに言われて勉強してますケン」
雪之丞に続きタイガーも愚痴るように語るが、こちらも慣れない勉強に苦戦してるようである
二人は慣れない勉強を、地道に頑張っているようだった
同じ頃、魔鈴の店には大樹と百合子が訪れていた
「親父、なんか用か?」
嫌そうな表情を隠しもしない横島に、大樹は意味ありげな笑顔を浮かべる
「忠夫、父さんは日本に帰って来たんだぞ! 専務昇進だ! どうだ、恐れ入ったか!!」
横島とは対象的に嬉しそうな表情の大樹は、自信満々な表情で笑っている
「えっ!? 本当なのか!?」
「当たり前だ! 俺を陥れた前の専務はモロッコに左遷してやったぞ!」
突然の事態に驚く横島に大樹はバカ笑いをして喜びを表していた
合格者数は38名で、おおよそ受験者の0.4%が合格した事になる
当初の予想通り非戦闘系の霊能者が大勢集まったのだが、実際に使えないような中途半端な者も少なくなく、今回は特に試験的に創設した書類審査なだけに合格者数をかなり抑制したようであった
そして二次試験の合格組と書類審査組は、その日にGS仮免許の交付と今後行われる新人教育の講義を受ける事が説明されていた
講義の期間は月に二回の講義が半年間行われるようで、これもGS協会内部ではかなり講義の回数や内容で揉めたらしい
自分の弟子に勝手な教育をされる事を嫌うGSが、予想以上に多かったようである
「君達にはGS協会の規則やオカルト関連の法律の講義、それと実際の除霊での失敗例などを学んでもらう」
説明していた協会職員の話を、合格者は真剣な表情で聞いていた
ちなみに、講義には実際の霊能力に関する技術的内容は全くない
そこはGS協会で決まった教えられない内容であり、教えるのはあくまで実際の除霊の実例と法律や規則などの最低限の知識に留まっている
こちらも書類審査と同じく、今回は手探りの講義であった
「難しい話になりそうですノー」
「仕方ないさ。 新人GSが調子に乗って死ぬ事も珍しくないしな。 それに、閉鎖的な業界だからモラルも低い。 三流GSがヤクザと手を組んだなんて話も、珍しくないんだよ」
帰る途中、講義について行けるか不安そうなタイガーに、雪之丞は仕方ないと言った表情である
伊達にモグリのGSと関わりがある訳ではないようで、業界の底辺のモラルの低さをよく知っているようだ
「知らなかったですケン……」
「お前の能力だって、裏じゃかなり稼げるぞ? 証拠を残さず精神的に追い詰めるにはうってつけだからな。 目の前に札束積まれれば、誘惑に負ける奴は多いんだよ」
雪之丞の語る生々しい業界の裏側に、タイガーは怯えながらも聞いていた
自分の能力が金になるなんて考えた事がないタイガーは、喜びよりも恐怖が先立っている
基本的に優しくお人よしなのだろう
「帰ったら、また勉強だよ…… 頭使うの苦手なんだよな~」
試験も終わり、雪之丞は修行よりも霊能の勉強の時間が増えていた
ぶつぶつと文句は言うが、それなりに真剣に取り組んでいる
本人もある程度やる気はあるのだが、何より教えてる魔鈴が霊能に関しては予想以上に厳しかったのだ
「ワッシもエミさんに言われて勉強してますケン」
雪之丞に続きタイガーも愚痴るように語るが、こちらも慣れない勉強に苦戦してるようである
二人は慣れない勉強を、地道に頑張っているようだった
同じ頃、魔鈴の店には大樹と百合子が訪れていた
「親父、なんか用か?」
嫌そうな表情を隠しもしない横島に、大樹は意味ありげな笑顔を浮かべる
「忠夫、父さんは日本に帰って来たんだぞ! 専務昇進だ! どうだ、恐れ入ったか!!」
横島とは対象的に嬉しそうな表情の大樹は、自信満々な表情で笑っている
「えっ!? 本当なのか!?」
「当たり前だ! 俺を陥れた前の専務はモロッコに左遷してやったぞ!」
突然の事態に驚く横島に大樹はバカ笑いをして喜びを表していた