横島修行中?

しばらくして
ある日
横島と魔鈴は、那須高原にある幽霊別荘の除霊に出かけた

除霊自体は簡単で、横島が前衛で二刀流の霊波刀で悪霊を片付けつつ
魔鈴が屋敷を清めていって1時間ほどで終了した


仕事が早く終わったので
横島と魔鈴は付近を観光していた


すると横島達の前でいきなり車が止まった

「あれ? 魔鈴くんじゃないか? こんなとこでどうしたんだい?」

そこに現れたのはGメンの西条だった

「偶然ですね 西条先輩。 今日は近くの別荘の除霊に来たんですよ」

魔鈴は穏やかに話した

「西条 俺は無視かよ お前こそこんなとこで何してるんだ?」

横島は嫌な顔をしながら話した

「横島くんじゃないか? 令子ちゃんのとこから追い出されたと聞いたが 今度は魔鈴くんに迷惑をかけてるのかね?」
西条は露骨に嫌な感じで嫌みを言う

「西条先輩… 横島さんには私から誘って働いてもらってるんですよ それより事件ですか?」

「ああ、この近くに九尾の狐の殺生石があるのは知ってるだろ? 最近復活したみたいなんだなんだ。Gメンでは保護したいんだが、国が自衛隊とGSを使って退治しようとしてるみたいなんだ だから早く行って止めないと… じゃあ魔鈴くんまた今度」

そう言って
西条は帰っていった

横島が頭を傾げながら聞いた

「九尾の狐ですか?そんなに悪い妖怪なんですか?」


魔鈴は首を横に振り
「昔は傾国の美女って言われて、権力者に取り入って国を滅ぼしたって言われてたけど、最近の研究では違うみたいですよ」

横島は少し顔を歪めて
「人間って勝手ですからね…」

静かにつぶやいた

しばらく歩くと、森の方から銃声が何発もして
森から一匹の子狐が現れた


子狐は怪我をしていて、魔鈴と横島に警戒しながらも
気を失ってしまった

「魔鈴さん! こいつ怪我してますよ。 しかもさっき西条が探しに来た妖弧じゃないんすか?」

横島は慌てて子狐を抱きかかえ
文珠で【治】を使って怪我を治した

「横島さん追ってがもうすぐきますよ! 隠さないと!」

魔鈴は森を見て言った

横島はとっさに自分のリュックに子狐を入れ【隠】の文珠で子狐の存在を隠した森からはすぐに
自衛隊数名と美神令子が来た

美神は急に嫌な顔になり無視したが自衛隊の一人が話しかけた

「この辺に狐が来ませんでしたか? 危険な妖怪なんです」

魔鈴はとぼけた顔をして
「私達は見てませんよ」

静かに話した

美神と自衛隊は再び森に入って行った


「ふー。 どうやらごまかせたみたいですね」

横島は安堵のため息をはいた


「それにしても、こんな子狐を退治しようなんて美神さんも相変わらずだな… 俺辞めて良かったよ」

横島は不快感を露わに話した


「あの人は命をなんだと思ってるんでしょうね」

魔鈴は笑顔だが怖がった



そうして
横島達は子狐を連れて帰った


魔鈴の家に着いて子狐を出すと、子狐は警戒してしまった

「子狐ちゃん。ここは大丈夫よ 私達は味方たからね」

魔鈴は優しく語りかけた

「お前妖弧なら話わかるんだろ? 俺達はお前を助けたんだ 傷も治ってるだろ? 体力回復したら好きなとこへ行けばいいよ。 とりあえずなんか食うか?」
子狐は自分の体や横島と魔鈴を見て
安心したのか近寄ってきた

「クゥーン」

子狐は横島の膝の上に乗ると横島を見つめた

魔鈴はそれを見て、子狐にいなり寿司を用意した


子狐は耳をピクピクさせながら見て魔鈴が
「食べていいわよ 遠慮しないでね」

そう言うとすぐに食べ始めた

子狐は泣きながら食べていた

横島が驚いて
「どうしたんだ? 大丈夫か?」

様子をみてると子狐はいきなり変化した

「おっ 化けた?」
横島が驚いてると魔鈴が笑って話した

「横島さん 妖弧ですから変化は得意なはずですよ」

子狐は中学生くらいの女の子になった

「私はタマモ。 助けてくれてありがとう。 人間なんて大嫌いだけど あなた達は信用するわ」


「そっか 助かって良かったな~」

横島は嬉しそうにタマモの頭を撫でながら話した


「あなた達は変わってるわね 今更だけど、なんで助けたの? 私は金毛白面九尾の転生体よ?」

横島と魔鈴はお互いに顔を見合わせ

「なんでって 怪我した生き物を見たら普通助けるだろ?」
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