横島と魔鈴

次の日

横島のボロアパート
コンコン

「はーい 今開けますよ」

横島がドアを開けたら
いつもの魔女ルックの魔鈴が笑顔でいた
「こんにちわ 横島さん」

「えっ! 魔鈴さん?? 俺の家にくるなんてどうしたんすか?」

横島のビックリした顔を見ながら、魔鈴は微笑んだ

「横島さんに新作メニューの試食して欲しくて…」

横島は最近カップラーメン以外食べてなかった

「いや~ 俺は魔鈴さんの料理食べれるなんて嬉しいっすけど、試食には役にたたないかもしんないっすよ?」


「ぜひお願いしますね 素直な意見が聞きだいんですよ」

魔鈴は優しく頭を下げた

「じゃあ 今日の夜、閉店後に来て下さいね」

そう言って魔鈴は帰っていった


魔鈴が帰ったあと

横島は窓から空を眺めていた
学校もずっと行ってない

正直
今の自分が前の自分と同じように振る舞うのは無理だった

俺はやはり自分でも変わったと思う


彼女との…
短い、一瞬の煌めきのような……
そんな出会い

あの時の夕日のように短い一瞬に輝いて
そして消えていった彼女…


またいつか会えるかもしれない
子供として

みんなそれで終わらせてしまった

俺と彼女の気持ちは…?

わからない…

ただ
今度こそ

俺は彼女を選ぶ…

そう
全てと引き換えにしても……


『ルシオラ… 愛してるよ 』


横島は小さな声で
しっかりとつぶやいた

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