過去へ

横島達は3日かけて引っ越しやなにやらを終えた

一階のガレージには妙神山からのゲートと、異界の魔鈴の家に繋ぐゲートがつけられた

さらに
横島のボロアパートにもゲートを繋げていた

アパートに繋げた理由は両親へのカモフラージュである
引っ越しやら彼女達やら説明したくないのでそうしたらしい


そうして
人工幽霊の屋敷に、魔鈴除霊事務所を開いた

魔鈴はレストランの開業資金を貯める必要があり
横島のGS試験の為に、横島が弟子入りする事務所が必要だった為である

最もこの時点で横島が弟子入り出来そうなGSは唐巣しかいなく
その唐巣の教会にはまだ美神がいたという理由で
魔鈴、小竜姫、タマモの会議の結果
魔鈴が事務所を開くことに決まった

彼女達の共通の目標は
来るべきアシュタロス戦で
ルシオラを守ること。

美神令子から横島を守ること
だった


横島の過去に一番詳しい小竜姫が
横島と美神の縁がかなり深いのを知っていたため
『美神には関わるな』

が合い言葉になりそうである



GS試験まで2ヶ月
横島は学校に除霊に修行に忙しい日々を送っていた


横島の霊力も順調に上がって
すでに1000マイトになり
人間では最強に近かった


学校では前のように奇行に走ることはないので
普通の生徒として過ごしていた

横島は2回も学校は嫌だったのだが
真面目な魔鈴や小竜姫には逆らえず
結構出席していた


そして2ヶ月がすぎ横島のGS試験の日がやってきた

結果
横島はみごと主席合格した

しかも神通混を使った小竜姫直伝の剣術だけで勝ち上がり

周りには剣術の強い新人
という程度になった

しかし問題は横島の2回戦の試合の時に起きた

魔鈴とタマモと小竜姫が横島を応援していると

観客席にボディコンを着た美神令子が現れた

「今回のGS試験はロクなの居ないわね~ 安くてこき使えそうなのいないかしら?」


魔鈴達は気がつかなかった

そこへ2回戦突破してGS試験に合格した横島が来た


令子は横島を見て、素質はそこそこありそうだし、モテなさそうだから私に夢中にさせれば安くてこき使えるわ。 と思っていた

「ねぇ そこのあなた 横島って言ったっけ? 近いうち私事務所開くから働かない?」


「はい?」

横島はいきなり声をかけられて振り返ってみたら驚いた
相手が美神令子だったからだ


「いや~ 結構です。 もう事務所決めてるんで」

横島は引きつった笑顔で断る

そこへ魔鈴達が話を聞いてやってきた

「横島さん? どうしました?」

魔鈴は横島に話したがその先にいる令子を見て表情が変わった

そして満面の笑みで横島と腕を組む

「横島さんお疲れさまでした。 さあゆっくり休みましょう」

魔鈴は令子を無視して横島を連れていった


それを見て令子は青筋をたてつムッとした
別に横島がどうとかではなく
話の途中で無視されるのはプライドが許さなかった

「ちょっとあんた! 話の途中で無視して連れていかないでよ!」


「あら? どちらさまですか? うちの横島さんに用ですか?」

魔鈴は令子に話した

「あんただれ? そいつあんたんとこの人間なの?」


「私は魔鈴めぐみです。 横島さんは私達の大切な仲間ですよ」

魔鈴は笑顔で話した

「あんたが噂の現代の魔女なのね どうせそいつをこき使おうと思ってるんでしょ?」


令子の言葉にみんな思った

((((それはお前だろ))))


「みんな優しくていい人ですよ。 俺は魔鈴さんの事務所で働くんで失礼します」


そう話して横島は魔鈴と小竜姫を隣にタマモを前にして去っていった


令子はなんだかわからないが非常に不愉快だった
そして自分が負けたようで嫌だった
令子という人間は
基本的に負けず嫌いで自分が中心でないと嫌なタイプだ

だから横島達の態度は気に入らなかった

美神令子は魔鈴を敵として認定したようである
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