その一

横島達が話していたら、いきなりハルナと夕映と木乃香が来た


「横島さんもせっちゃんもアスナも一緒にお団子食べへんー?」

「木乃香ちゃんどうした?」
「ちょっとこのか…」
「このちゃん待って~」


「エヴァンジェリンさんと茶々丸さん、あちらに珍しい物がありますよ。」

「こら綾瀬夕映!いきなり引っ張るな!」
「マスター?」

木乃香と夕映とハルナに引っ張られてネギ以外のメンバーは連れ出されてしまった


ネギは一人残されてしまった



そうしてネギ以外は近くの茶店に来ていた

木乃香達がのどかとネギを2人っきりにしたい事を話した


「ふーん、若いな。 まあ中学生だしな… 俺は賛成だな あいつはまだ10才のガキだ。 普通に友達作ったり、恋をしたりする方がいいよ。 青春だな…」

横島は優しい笑顔を浮かべて話した
ただその時ふと頭に浮かんだのは、青春が口癖の机の妖怪…
あいつもきっとそう思っただろう
そんな気がした


木乃香や夕映達は横島の意見に納得したが
木乃香、エヴァ、茶々丸、刹那、それに夕映は気が付いた
横島の優しい笑顔が一瞬だけ悲しみに満ちたことに……


夕映以外は、横島がたまにそんな表情をするのを知っていたので、横島の悲しみに心を痛めた

この人は優しすぎる、一体どれほどの悲しみを抱えているのかと…

そして横島の心に隠された悲しみを知りたくても知らず、何も出来ない自分が嫌だった

そして夕映は初めて会う横島の優しさと悲しみに興味を惹かれた


「なんか…またラブ臭がするわね…」

ハルナは一人周りを見て話した


「あいつにはまだ早いんじゃない?」

アスナは夕映や横島に言った

「それを言うなら、教師させる方だよ。 あいつの周りは期待しすぎなんだ。」

横島は苦笑いしながら言った

「横島さんは優しいですね」

刹那はふと口にした

そこにのどかが走ってきた

「のどか… どうだったんですか?」

「のどか告白出来た?」

夕映とハルナがのどかに詰め寄る

「いえ… 私トロいので、失敗してしまって… って皆さん知ってるんですか?」

のどかは横島達みんなの注目を集めた為、顔が赤くなっていた

「みんな応援してくれるってさ!」

ハルナが言うが

エヴァ達は何も言ってないだけなんだが…
と思った


「でもネギ先生はどう見ても子供では… どうして…?」

刹那がふと聞いた

「ネギ先生は普段は子供っぽくてカワイイんですけど… 時々私達より年上なんじゃないかなー って思うくらい、頼りがいのある大人びた顔をするんです」

「それは多分ネギ先生が、私達にはない目標を持っていて、それを目指していつも前を向いてるからだと思います。」

のどかは顔を赤らめながらもはっきり話した

それを聞いていた他のメンバーはハルナとアスナ以外は横島の顔を見た
それは横島もいつも笑顔だが、何か抱えて普段と違う時があると理解していたから……


そこに横島が口を開いた

「のどかちゃんさ、ネギが本当に好きなんだね… ネギは確かに前を向いてる、でも前しか見えてない。 でもそれは危険なんだ、のどかちゃんが周りを見て、ネギを支えてあげればいい。 ネギが間違ったり無茶しないようにな」

横島はのどかに優しく語りかけた

「私にそこまで出来るでしょうか…?」
のどかは横島を見て呟いた

「大丈夫だよ。 君はとても周りが見えている。 そして勇気もある… 君のような人がネギには必要なんだ。」

横島の優しくしっかりした言葉にのどかの表情が明るくなる

「私、もう一回行ってきます。 皆さんありがとうございます」

のどかは走って行って
ハルナ、夕映、木乃香、アスナが様子を見に行った


「まーた余計なお節介しちまったな~」

横島は残ったエヴァ、茶々丸、刹那に苦笑いしながら言った

「よろしいのですか? ネギ先生に近づけば、のどかさんも危険ですよ」

茶々丸が話した

「茶々丸、それを選ぶのは宮崎のどかと坊やだ。」

エヴァは茶々丸に言った

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