ファーストコンタクト

その様子を静かに見ていたシャオは不思議そうにしている

突然家の周りが光り出したかと思うと、家が消えてしまったように見えたのだ


「あの…、家はどこに行ったのですか?」

シャオは結界を張り終えて戻って来た横島に、不思議そうに聞いた


「ああ、家を見えなくしただけだよ。 シャオなら家の場所に行けば入れるよ」

横島は笑いながら説明する

シャオは話を聞いても半信半疑なので、横島に連れられて結界に入ると…


「ほえ~! この場所を境に家が見えなくなりました!!」

シャオも魔法は知っているが、こんな不思議なことは初めてであった

何度か結界を出たり入ったりして、不思議そうに確認している


「その結界は、他人を拒むよ。 入れるのはシャオと俺くらいかな?」

横島はシャオの子供らしい様子に思わず笑みがこぼれている


「横島さんは魔法使いなんですね! こんな凄い魔法は初めて知りました」

シャオは横島を魔法使いだと思ったらしい


「シャオ、俺が魔法を使えるのは二人だけの秘密だよ」

横島は優しくシャオの頭を撫でて言い聞かせる


「はい、わかりました!」

横島に頭を撫でられて気持ち良さそうにしながら、シャオは素直に頷く


「さあ、出発だ! 今日中に次の村に行こう」


こうして、横島とシャオの旅は始まる……


だがその旅は、横島でも予想出来ないほど、長い旅になることになる


6/6ページ
スキ