動き出す日常
闇夜が得意のはずのモンスターが、相手の姿を見る間も無く倒された
しかも、スライムなどとは違い、決して弱いモンスターでは無い
戦う力に乏しいミニデーモンは、怯えるしか出来なかった
「いったい…… 何が起きたんだ……」
ミニデーモンは慌てて、その場から逃げ出した
その表情は恐怖に染まっており
ただ、必死に空を飛び逃げていく
どれくらい逃げただろう
アリアハンを離れて、周りに人家の無くなった頃
ミニデーモンは息を切らしながら、地上に降りた
「はっ… はっ… はっ…」
体の奥底からの震えがまだ止まらない
「あのお方になんと報告すれば…」
ミニデーモンはガタガタ震えながら呟く
魔族の中でも最下級のミニデーモン
小賢しい知恵はあるが、強い者に逆らう気力すら無い
倒された相手も見てないで逃げ出したとなれば、確実に殺される
目に見えぬ恐怖と、自分の主人
その板挟みで動けないのだ
「あのお方とは誰だ?」
静かな闇夜に知らぬ声が響く
ビクッ!!
ミニデーモンは慌てて辺りを見回すが誰もいない
恐怖に怯えるが何も言わないミニデーモン
いや、恐怖で言葉が出ないのだ
「もう一度聞く、あのお方とは誰だ?」
同じ声がミニデーモンに聞こえる
「だっ…誰だ!! 出て来い!」
ミニデーモンは闇夜に向かって叫ぶが、最早震えは隠せないようで後ずさりしている
(魔王様の名前を口にしたら、それだけで殺される!)
ミニデーモンは頭の中で呟く
「魔王様と呼んでるのか… 正体は?」
その声は何故か、ミニデーモンの頭の中で考えたことを知っていた
(バカな! 何故、口にしてないことをまさか…)
ミニデーモンは頭の中で考え、恐ろしい結論に達する
「ああ、お前の心を読んでる」
姿の見えない相手に心を読まれて、ミニデーモンはもう気が狂いそうであった
「知らないんだよ! 俺も! 姿どころか、声も聞いたこと無いんだ! ただ一方的に通信呪文で命令が来るだけなんだ!」
ミニデーモンは空に叫ぶように言い放つ
「嘘では無いようだな… 何故オルテガ一家を狙う?」
その声は冷静に更なる質問を投げかける
「知らん! 実力者とその一族を皆殺しにしろとの命令だ!」
口調は強気だが、声は震えている
もう、ミニデーモンは何も考えられないようだ
「そうか…」
その時…
ミニデーモンは背後に人の気配を感じた
恐怖がピークに達しているミニデーモンは、慌てて逃げ出し後ろを振り向く
「お前は… 昔、オルテガと一緒だった……!!」
ザシュッ!!
わずか一撃で、ミニデーモンは息絶える
「お前のような本能に生きる低級魔族を生かしておくと、必ずまた狙ってくる。 悪いが、情けをかける気は無い」
そう呟き、ミニデーモンを斬った男はその場から消えた
しかも、スライムなどとは違い、決して弱いモンスターでは無い
戦う力に乏しいミニデーモンは、怯えるしか出来なかった
「いったい…… 何が起きたんだ……」
ミニデーモンは慌てて、その場から逃げ出した
その表情は恐怖に染まっており
ただ、必死に空を飛び逃げていく
どれくらい逃げただろう
アリアハンを離れて、周りに人家の無くなった頃
ミニデーモンは息を切らしながら、地上に降りた
「はっ… はっ… はっ…」
体の奥底からの震えがまだ止まらない
「あのお方になんと報告すれば…」
ミニデーモンはガタガタ震えながら呟く
魔族の中でも最下級のミニデーモン
小賢しい知恵はあるが、強い者に逆らう気力すら無い
倒された相手も見てないで逃げ出したとなれば、確実に殺される
目に見えぬ恐怖と、自分の主人
その板挟みで動けないのだ
「あのお方とは誰だ?」
静かな闇夜に知らぬ声が響く
ビクッ!!
ミニデーモンは慌てて辺りを見回すが誰もいない
恐怖に怯えるが何も言わないミニデーモン
いや、恐怖で言葉が出ないのだ
「もう一度聞く、あのお方とは誰だ?」
同じ声がミニデーモンに聞こえる
「だっ…誰だ!! 出て来い!」
ミニデーモンは闇夜に向かって叫ぶが、最早震えは隠せないようで後ずさりしている
(魔王様の名前を口にしたら、それだけで殺される!)
ミニデーモンは頭の中で呟く
「魔王様と呼んでるのか… 正体は?」
その声は何故か、ミニデーモンの頭の中で考えたことを知っていた
(バカな! 何故、口にしてないことをまさか…)
ミニデーモンは頭の中で考え、恐ろしい結論に達する
「ああ、お前の心を読んでる」
姿の見えない相手に心を読まれて、ミニデーモンはもう気が狂いそうであった
「知らないんだよ! 俺も! 姿どころか、声も聞いたこと無いんだ! ただ一方的に通信呪文で命令が来るだけなんだ!」
ミニデーモンは空に叫ぶように言い放つ
「嘘では無いようだな… 何故オルテガ一家を狙う?」
その声は冷静に更なる質問を投げかける
「知らん! 実力者とその一族を皆殺しにしろとの命令だ!」
口調は強気だが、声は震えている
もう、ミニデーモンは何も考えられないようだ
「そうか…」
その時…
ミニデーモンは背後に人の気配を感じた
恐怖がピークに達しているミニデーモンは、慌てて逃げ出し後ろを振り向く
「お前は… 昔、オルテガと一緒だった……!!」
ザシュッ!!
わずか一撃で、ミニデーモンは息絶える
「お前のような本能に生きる低級魔族を生かしておくと、必ずまた狙ってくる。 悪いが、情けをかける気は無い」
そう呟き、ミニデーモンを斬った男はその場から消えた