その一

フェイトの拳が横島に突き刺さる!

その瞬間
フェイトの表情が驚きで満ちた

攻撃した横島は消えてしまった…

「幻影…」

フェイトは小さく呟いた

「当たりだ!」

フェイトは後ろに気配を感じて、とっさに避けようとする…

しかし横島の剣が迫っていた

パリーン!

竜神剣はフェイトの障壁を斬り裂いた!!

横島はそのままフェイトを斬り抜く…


が…、その瞬間フェイトは水に変わる…


「ちっ! また逃げたか!」

横島はフェイトに逃げられたのを悟り顔をしかめた

「君はすごいね… 僕の障壁を斬り裂くとは… その正体を教えてくれないか?」

フェイトは横島の背後に距離を置いて現れた


「正体不明なのはお互いさまだろ? お前は正体を教えるか?」

横島はフェイトを睨みつけた

二人はまた動き出す!

完全に空中戦になっていた

「ヴィシュ・タルリ・シュタル・ヴァンゲイト 小さき王 八つ足の蜥蜴 邪眼の主よ その光 我が手に宿りし 災いなる眼差しで射てよ」


フェイトは横島の攻撃をかわしながら呪文をとなえる…

「石化の邪眼!!」

フェイトの石化の魔法が横島に迫る!

横島は左手に魔力を高める…


「サイキックフィールド!!」


横島を魔力のバリアが包んだ


ズシャッー!!

フェイトの魔法は横島のサイキックフィールドに阻まれる


横島はそのままフェイトち接近して首を斬りつける!


しかしフェイトは幻像を残して消える

「僕を殺す気かい? 人間には無理だよ」

フェイトは横島の後ろに現れて言った


「ハッ!!」

横島は魔力砲をフェイトに放つがかわされる

「お前の生死に興味は無いよ…」

横島とフェイトの人間離れした戦いは続く


一方刹那もなかなか月詠を出し抜けなかった…

「ちっ! キリがないな…」

腕は互角だがお互い決定打にかけていた…



力が欲しい…


お嬢さまを助けて横島さんの隣で戦うための……


刹那は強く願った


その時刹那の胸にある文珠のネックレスが光だしていた…


(私の力を使いなさい… 半妖のあなたなら少しの時間なら大丈夫よ… 最強の妖弧の力貸してあげるわ… 守りたいなら戦いなさい!)


刹那の頭の中に突然声が聞こえた

それは知らない声だった…


だが刹那はためらわなかった

そして刹那は自分の内なる力を解放する…


刹那の背中に白き翼が現れた


そして文珠に文字が浮かぶ…


【狐】


文珠は刹那に新たな力を与える…


刹那の髪が綺麗な金色になり…

九つの尻尾が現れた…


「この力は…」

刹那は自分に信じられない力が溢れているのに気がついた


「刹那せんぱい… その姿はいったい…?」

月詠も驚いていた


「いくぞ!! 月詠!!」

刹那は月詠の問いに答えずに翼を広げて飛んで向かっていく……

刹那は刀を1つにして力を込める


「神鳴流奥義… 雷鳴剣!!」


「神鳴流奥義~ 雷鳴剣~」


刹那と月詠は同じ技を出した!



ドッカーン!!


二人の剣は…


交えなかった…


月詠は何も無い場所を斬りつけていた…


月詠は刹那が居ないことに気がついた時には遅かった


刹那はもう木乃香の方へ飛んで行っていた…


「騙されたわ~」

月詠は表情を変えずに言った



その頃横島も刹那が木乃香を助けに向かったのに気がついていた

(あの力は… まさか… タマモの力か… アーティファクトの能力か…)


横島は刹那のみごとな幻術に驚いていた

いかに神鳴流の達人でも少しなら幻術は効く

ましてタマモの幻術なら…


今は亡き仲間が助けてくれた

横島は胸に熱いモノがこみ上げてきた



月詠は刹那を追いかけようとしたが…


「魔法の射手・雷の17矢!!」


月詠に魔法の矢が襲いかかってきた

「誰ですえ~?」

月詠は魔法の矢をかわして相手を探した

「木乃香さんは返してもらいます! 刹那さんを追いかけさせません!」

現れたのはネギと明日菜とカモだった


「アデアット!!」

明日菜はハリセンを出して構える


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