その一

その瞬間
刹那の姿が変わる

着物を着た美しい女剣士

そんな姿だった


観客はそれを早着替えと勘違いして拍手を送る

「お嬢様は渡さない!!」

刹那は月詠に叫ぶ!

そしてアーティーファクトの二本の剣を抜く


キン!

脇差しで月詠の一撃を受けた


「神鳴流… 斬岩剣!」


月詠の一瞬の隙をつき、斬岩剣で月詠を斬って吹き飛ばした

ドッゴーン!!


刹那のアーティーファクトを知らない月詠は、反撃を予想出来なかった



そして横島のバトルも終わりの時を迎えようとしていた


「そろそろこっちも茶番を終わるか?」

フェイトはその言葉に答えることなく、拳に込める魔力を強める


横島も拳に霊力を込める


二人は先ほどより更に早く動いた!


「武神流… 蛍光幻惑掌!」


横島の右手が青白く光っていた…

それは蛍の光のようだった…


『蛍光幻惑掌』

それは横島のオリジナルの技だった

それは横島の体術に、蛍の魔族の彼女の能力である幻術と麻痺させる力を使った技

一瞬の幻術により自らの拳の位置をずらして見せて、防御を貫き霊力と麻痺の力を合わせた一撃を相手にぶつける技

まともに食らえば全身の肉体や霊体をも行動不能にするはずである


フェイトは横島の攻撃をガードで受け止めた


「グッ…」


しかし、防いだはずの一撃はフェイトの腹に決まっていた


ドーーン!!


フェイトはそのまま橋の向こうまで吹き飛ぶ!



横島は油断すること無くフェイトを見る

しかし、フェイトの姿は無かった


そして横島達は木乃香を守ることに成功した


観客は拍手喝采で横島や刹那を見ていた

横島、刹那、木乃香、エヴァ、茶々丸はあやか達が騒いでる間に逃げ出した



横島達が戦う少し前…


朝倉とハルナと夕映は、ネギとのどかが気になりシネマ村から出ていた

朝倉がネギにGPS携帯をこっそり持たせており、それを目標に出ていった



一方、戦いが終わった横島達は、深刻な事態に関西呪術協会の本山に向かっていた


これ以上一般人を巻き込みたくない、と言うのがあり向かった

エヴァも一緒に行くが正体は隠すことにした


「横島さん、先ほどの技はすごかったですね…」

刹那は先ほど横島が使った技が気になるようだった

その話にはエヴァも興味があるようで、横島の方を向いて聞いていた

「ああ、俺のオリジナルの技だよ。 まともに食らえば半日は行動不能になるんだがな…」


横島は首を傾げながら話した

「逃げられたのか?」

「みたいだな… 本気で無かったとはいえ、あの一瞬で逃げるとはな~ やっぱり人間じゃないな」

エヴァの問いかけに横島は困ったように話した


「正体は何者でしょう?」

刹那が考えながら言った

「わからないな、詳しく調べる時間無かったしな… ただ事態はあまり良くないな。 関西呪術協会に行った方いいだろう… あの白髪のガキの正体がわかるかもしれないしな」


横島達はそうして関西呪術協会に向かった


関西呪術協会ではすでにネギ達と朝倉達がいた……


「あれ? なんで夕映ちゃん達が居るんだ?」

横島は困った顔で夕映にそっと話しかけた

「すいません。 朝倉さんがネギ先生にGPS携帯を持たせていまして… 探し出して来たらここだったです」

夕映は申し訳なさそうに話した


横島は朝倉の行動に疲れた顔になったが、横島達は広い部屋に通された


「すげー屋敷だな~ 俺には一生縁がないな…」

横島は巫女がたくさんいる広い部屋の真ん中に座り呟いた


「横島さんさえ良かったらいつでも住んでええよ」

木乃香はちゃっかりアピールをしていた

「いや… 気持ちだけもらっておくよ」

横島は苦笑いしていた


木乃香は少し残念そうに横島を見つめる


そんな時
西の長が入ってきた


「おまたせしました。 ようこそ木乃香のクラスメートの皆さん そして横島さん」


西の長
近衛詠春は笑顔で横島達を迎えた


「お父さま久しぶりや~」

木乃香は詠春に抱きついた

その微笑ましい姿に笑顔になる横島と刹那


ネギやアスナ達は先に詠春に対面していたが、木乃香の父親と言う事実に驚いていた
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