その一

そのネギ達と小太郎の戦いを見ている人がいた

ネギを追いかけてきた宮崎のどかだった…

のどかはネギ達と一緒に閉鎖空間に閉じこめられていた

のどかはアーティーファクトで、ネギ達の戦いを見ていた


そんな時、ネギ達を探して小太郎がやってきた

小太郎はのどかが無関係で巻き込まれたと思い、隠れているように話す


のどかは小太郎がネギと戦っていた相手だと気がついて

自分のアーティーファクトで思考を読む為に名前を聞く

「俺は小太郎や 犬上小太郎! ほななピンクパンツのお姉ちゃん」

小太郎はネギ達を探しに走っていった

「イヌガミコタロー君… 悪い子じゃなさそうだけど…」

のどかはそう呟いてアーティーファクトを使う


「アデアット」




一方
逃げたネギ達は隠れて作戦をたてていた

「彼はかなり戦い慣れています。 それに狗族ですので能力も高いですから… ネギ先生とアスナさんで勝つのは難しいかもしれません…」

チビ刹那は
ネギとネギの怪我を看ていたアスナに話した

「狗族?」

アスナが首を傾げて聞く

ネギとカモも知らないようだ

「狗族は狐や狼の変化、つまり妖怪の類です」


「そりゃ強いわな~」

カモが困ったように話す

「刹那さん、この空間から逃げられないの?」

チビ刹那は困ったように話す

「この手の術は普通は術者を倒すか、術を仕掛けた媒体を探すしかないのですが… 横島さんなら見つけれるでしょうが… このメンバーでは難しいです。」

チビ刹那の話にアスナやカモは落胆して、ネギは何か考え込んでいるようだった…


「刹那さんの本体か横島さんが助けに来れないの?」

アスナは微かな希望を込めて言った

「すいません。 横島さんの話では私達も見張られてます。 例の白髪の少年も居ますし、うかつに動けません。」


横島達は敵に見張られているのを知りつつ、普通にしていた

木乃香に隙が出来ないように
刹那と横島が自然に守っていた


横島としては昼間に街中で戦闘は避けたかった

監視だけなら手を出すつもりは無かった



チビ刹那とアスナとカモの会話がそんな話をしているとネギが話しだした


「アスナさん… 僕… 父さんを探す為に戦い方を勉強したんです…… 父さんを探すうち必ず戦う力が必要になると思ったからです。」

ネギは真剣な表情で話した


「ちなみにタカミチにも1ヶ月だけ教わったことがあります」

タカミチの名前にアスナが顔色を変えてネギに詰め寄る

「えっ!?高畑先生に!? そこんとこを詳しく教えて貰おうかしら~~」

アスナはネギの頭を抑えて聞き出そうとする

ネギは慌てて

「そ、それはまた今度に~~」


ネギは真面目な表情に戻った

「僕はまだまだ未熟です。 でも強くならなきゃ父さんを探し続けることなんて出来ない」

ネギは拳を握りしめた

「だから僕はここであいつに勝たなきゃ!!」


「でもよ! どうやって奴に勝つんだ兄貴!?」


戦う気満々のネギにカモが慌てて話す


「大丈夫だよ。 カモ君! 僕に勝算がある!」

ネギは笑顔で親指を立てて話した


それは少年の笑顔だったが、前を見ている強い眼差しは子供には見えなかった…

そんなネギにアスナは感心したような顔で見ていた…


一方刹那は式神を通して見た戦いを横島やエヴァに報告していた


刹那自身は目標を持つネギに感心していた

だが危険さを理解していない…

やはり命のやり取りをしている自覚が無いのだろう…

その真っ直ぐ過ぎるネギに苦悩していた

横島は難しい顔になった

「相手はガキだろう… それが幸いだな~ あのガキなら命を奪うことはしないだろう」

「戦いを聞けば、ただの子供だからな…」

エヴァは呆れたように話した

二人は小太郎がアスナを傷つけなかったことなどで、命までは取らないだろうと気がついていた


「坊やにはちょうどいい敵だな…」

「ああ、問題はこちらだな… 随分近くで尾行してるし… 嘗められたもんだな…」


横島は影に隠れている敵を一瞬見てため息をついた

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