その一

「喰らいなはれ! 三枚符術京都大文字焼き!」

千草は勝ち誇り叫ぶ
「刹那ちゃん!、アスナちゃん!下がれ!」

横島は刹那達を庇うように立つ

「並の術者ではその炎はこえられまへん。 ほなさいなら…」

そう話して千草は逃げようとした

「ラス・テルマ・スキル・マギステル 吹け一陣の風」

「風花 風塵乱舞!」

ネギは炎が出てから素早く呪文を詠唱して炎を吹き飛ばした!

「なっ 何や!」

千草はいきなり炎をかき消されて驚いていた

「いいタイミングだ! ネギ!」

横島はネギを見て誉めるように言った

「逃がしませんよ! 木乃香さんは僕の生徒で、大切な友達です!」

ネギは杖を構えて千草に叫んだ

「兄貴! 姉さん! 今のうちに仮契約だ!」

ネギの肩に隠れていたカモが乗って叫んだ

「ええ!!」

「でも… アスナさんは素人だし…」

二人は困ったような恥ずかしいような顔をしていた

「兄貴が魔力を供給すれば姉さんがパワーアップする! その方が安全だぜ!」

カモはそう言ってネギの周りに仮契約魔法陣を描いた

横島と刹那は千草と対峙していたが止めなかった

横島は
素人が戦うのは進めれないのだが、アスナの性格では止めないだろう… ここまでくれば二人の判断だと思っていた


「もう… しかたないわね… 私も戦う力が欲しい!」

「アスナさん…」

ネギは相変わらずの表情だが、決意したようなアスナはネギに近づき、唇を合わせる…

「仮契約ー!!」

二人は光に包まれ仮契約が成立した

アスナはカモから出来たばかりの仮契約カードを受け取った

「姉さん! アデアットって言えば武器が出るはずだ!」

カモがアスナに叫びアスナはカードを持ち武器を出す

「アデアット!」

アスナに現れたのはハリセンだった…

「ちょっとカモ! ハリセンじゃないの!!」

アスナはカモに怒ったように話すが、カモもまだアスナの能力をよくわかっておらず首をひねる

「契約執行180秒間! ネギの従者『神楽坂明日菜』!」

ネギがアスナに魔力を供給した

「そろそろ行くぞ!」

横島がアスナ達に言った

(うちの炎がかき消された… これが西洋魔術師の力か…)
千草は驚き考えたがすぐに符術を使いサルとクマの大きな式神を出した!

「うちの猿鬼と熊鬼はなかなか協力ですえ。 一生そいつらね相手でもしていなはれ!」

木乃香のダミーを抱えて千草は言った


そして
刹那とアスナが式神に切りかかる

ガキーン!

スパーン!

刹那の一撃はクマの爪に止められるが、アスナのハリセンに油断したサルの頭にはアスナのハリセンが炸裂した!!

サルの式神は煙のように消えていった…

「アスナさん!?」

「あれ? 消えちゃった?」

刹那とアスナは驚いていたが横島も驚いていた

(なんだ今のは!? 符術の式神を一撃でかき消したぞ!)

横島はアスナの力に驚いたがすぐに頭を切り替えた

「アスナちゃん! クマの式神はアスナちゃんが戦うんだ!」

「はい!」

横島はアスナに指示を出したその時、横島は新たな気配を感じる!

「刹那ちゃん! 新手の敵だ!」

刹那は横島の言葉で敵の気配に気がつき敵に斬りかかる!

キィィーン!

敵と刹那は斬り合い、距離を開けて対峙する

「どうも~~ 神鳴流です~~ おはつに~~ 見たところ先輩みたいですけど、護衛として雇われたからには本気でいかせてもらいますわー」

敵はフリフリのスカートを着た、お嬢様のような姿をした月詠だった


「こんなのが神鳴流とは… 時代も変わったな…」

刹那は呆れたようにつぶやいた

月詠は二刀流で刹那に斬りかかった

「えーい、やあ、たあ、とぉー」

月詠は気の抜けそうなかけ声だが、剣筋はなかなか強がった
刹那の夕凪は普通より長い刀で対化け物にはいいのだが、人間の二刀流には分が悪かった

刹那は押され気味だが、それでも横島を相手に修行していた為うまく戦っていた

お互いに決め手にかけて二人は斬り合っていた


一方アスナはクマだけではなく、小さなサルの式神に苦戦していた

「今のうちに逃げさせてもらいますわ」

千草は今のうちに木乃香のダミーを連れて逃げようとしたが…

逃げようとした先には横島がいた!

反対にはネギがいて千草は横島とネギに挟まれていた

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