その一

そして
一行は新幹線に乗って出発した

横島はエヴァと茶々丸に挟まれて
向かいには木乃香と刹那と夕映が座っている

横島はさっそく木乃香がくれた弁当を食べていた

「おっ~ 美味いなー 木乃香ちゃん、いつも本当ありがとうな 温かいご飯が食べれるのは木乃香ちゃんのおかげだよ」

横島は美味しい弁当に幸せそうに話したのに対して、向かいで座る木乃香も嬉しそうに微笑んだ

「横島さんがいつも本当に美味しそうに食べてくれはるから、作りがいがあるんよー」


刹那は二人の様子をみて楽しそうに微笑んでいるが、エヴァと茶々丸は木乃香に対して警戒する

今一番横島に近いのは木乃香だからだ

茶々丸は自分も料理を作る機会を増やさねば…
と密かに計画していた


そして夕映は相変わらず不思議な飲み物を飲みながら、いつの間にか横島の周りにエヴァや茶々丸が増えたのを見て考えていた

(横島さんは、人を惹きつけますね~ 前まで比較的人と距離を置いていた、エヴァンジェリンさんに茶々丸さんが彼に積極的だなんて…)

夕映は気がつかないが、その他のクラスメイトから見れば夕映も同じ感じだった…

近くで見ていたハルナがニヤリとしながら隣に話した

「あそこでラブ臭がするわ! のどかも負けないでネギ先生にアタックしないと!」

「私は…  それより夕映と木乃香はいつの間にか横島先生と仲良くなってるよね」

のどかは顔を赤くして話を誤魔化すことにしたようだ


そんな感じでワイワイガヤガヤと旅は続いた


その時
突然カエルがたくさん現れた

「キャー!!」

「カエル!」

「なんでこんなにカエルがいるのー!」

列車内は軽くパニックになっていた

「エヴァちゃん、ここを頼む! 刹那ちゃん行くよ!」

「わかった」

「はい!」

横島は新幹線の中では木乃香は大丈夫だと判断して、エヴァと茶々丸に木乃香を頼み
刹那と一緒に術師を探しに行った

「みんな落ち着いて、カエル大丈夫な人は捕まえてくれ!」

横島と刹那は二手に分かれて術師を探しに行こうとしたが…


その時
ネギが自分の持つ親書をポケットから出して確認していたら、一匹のツバメが親書をくわえて横島達の方に飛んで行っ来た!!


刹那がとっさに夕凪を構えるが周りには人がいるので、横島が手を出して止める

横島は一瞬だけ栄光の手を出して、霊波で針を数本作ってツバメに投げた!


プスッ!!

ツバメはその場に落ちて紙に変わった

横島は親書を取り返して周りの術師を探る


「横島先生~!!」

ネギが親書を追いかけてこちらに走ってきた

横島は少し呆れた顔をしながらネギに親書を渡した

「お前な~ 外で親書を出すなよ! これでお前が持ってるのバレたじゃねぇか…」

横島の話にネギはすまなそうに頭を下げた

「すいません… つい確認してしまいました…」

「まあ、俺は関係ないからいいけど、この先お前だけでなく3ーAも狙われるぞ? 気をつけろよ」

横島は人目があるためそう話したら席に戻った

カエルの大軍は生徒により捕らえられていて、とりあえずは大丈夫だった


席に座るとエヴァが横島と刹那に話してきた

「坊やは見事に引っかかったな… それより横島、さっきの式神を落とした技はなんだ?」

「あれは霊波の針を作って投げたんだよ。 さすがに人目があるからさ~ あれなら一般人には見えないだろ? 詳しくは今度話すよ」

横島は小さな声でエヴァや刹那達に話した


「横島さん… また私が狙われたんやろうか…」

不安そうな木乃香が横島に聞いた

「今回は違うみたいだよ それに木乃香ちゃんは俺や刹那ちゃんがいるから大丈夫だよ」

「そうですよ。お嬢様!」

横島と刹那は笑顔で木乃香に話した

「うん、ありがとう… 横島さんとせっちゃん…」

木乃香は二人の笑顔が本当に嬉しかった
そしていつもの優しい笑顔に戻った


「しかし… 坊やがあの調子なら先が思いやられるな…」

エヴァは面白そうに笑って話した

「困ったな~ やるんなら一般人に迷惑かからないように、勝手にやってほしいんだがな…」

横島は苦笑いして話した



その後一行は京都に着いた
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