その三
ネカネの語る悲劇の真実に、横島は込み上げてくる悲しみを無言のまま押さえていた
間違いなく彼らを救える力があるだけに、横島もまた苦しい
(昔なら、後先を考えずに助けたんだろうな)
石化を解除するだけで全て救えるならばこの場で助けると約束しただろう
しかし問題は簡単ではない
(犯人と石化した目的が解らないとどうしようもないな)
もし横島が石化を解除するにしても、前提条件として6年前の真相究明が必要不可欠だった
犯人の目的は不明だが仮に村人の石化か殺害が目的ならば、助けたとしてもまた狙われる危険性がある
と言うか魔法使いの村ごと葬り去るような犯人が、石化を解除した村人を放っておくとは思えない
真相究明して誰が何故狙われたのか調べない事には解除など出来なかった
(それにナギ・スプリングフィールド絡みなら、厄介でしかないんだよな)
犯人も目的も不明だが、村がナギ・スプリングフィールドに関係する事が事態を複雑にしている
横島はナギ・スプリングフィールドが魔法界の秘密結社と戦っていた事実は知っているが、具体的な内容は全く知らなかった
一部情報にナギ・スプリングフィールドが魔法界で犯罪者として追われてるとの情報もあるが、真相を究明などしてない
(嫌な予感しかしないんだよな。 ネギやその親父絡みの問題は……)
横島の霊感がナギに関わると危険だと知らせていた
世界を救った英雄が犯罪者となり行方不明などと、明らかに尋常ではない
ネカネやアーニャを見てると情に流されて助けてやりたくなるのだが、後の問題をしっかりさせないと悲劇の繰り返しになるだろう
(ネギが一人前になるのが先だな)
横島ならばネギにも誰にも知られずに密かに石化を解除する事も可能なのだが、後の難しさを考えると出来なかった
加えてネギやネカネ達に頼まれて解除する事は、出来ればしたくない
誰にも解除出来なかった石化を解除して、魔法界に注目されるなど面倒以外の何物でもないのだ
結局横島としては、ネギが将来一人前になり自分で事件の真相を解明した後ならば密かに手助けが出来るくらいである
可哀相だとは思うが、横島には無関係な魔法の世界のモメ事に進んで介入するつもりはないし覚悟もない
中途半端な同情が幸せにならない事など、横島は過去の神魔戦争で何度も経験している
(冷たい奴だと思うんだろうな)
ネギ達にとって自分は冷たい人なのだろうと考えると、横島は少し複雑な気持ちになってしまう
昔ならば絶対にこんな考え方はしなかったのだが、問題の難しさを考えると横島は介入するだけの勇気がなかった
全てを滅ぼせるだけの力を持った今でも、助けられる存在など限られてるし僅かでしかない
顔も知らぬ魔法使い達を無条件で助けるほど横島は若くはなかった
一方ネカネの告白に木乃香達は涙を流すしか出来ない
横島ならばネギ達の村を救う事ができる可能性に木乃香達は気付いているが、横島の正体を知るだけに簡単でないのも理解している
この問題で下手に目立つと、横島がこの世界から去ってしまう可能性にも当然気付いていた
結果ネカネに安易に助かると教えていい問題ではない思うと彼女達は、現実の厳しさと世界の無情さを感じながら無言で話を聞くしか出来ない現状であった
間違いなく彼らを救える力があるだけに、横島もまた苦しい
(昔なら、後先を考えずに助けたんだろうな)
石化を解除するだけで全て救えるならばこの場で助けると約束しただろう
しかし問題は簡単ではない
(犯人と石化した目的が解らないとどうしようもないな)
もし横島が石化を解除するにしても、前提条件として6年前の真相究明が必要不可欠だった
犯人の目的は不明だが仮に村人の石化か殺害が目的ならば、助けたとしてもまた狙われる危険性がある
と言うか魔法使いの村ごと葬り去るような犯人が、石化を解除した村人を放っておくとは思えない
真相究明して誰が何故狙われたのか調べない事には解除など出来なかった
(それにナギ・スプリングフィールド絡みなら、厄介でしかないんだよな)
犯人も目的も不明だが、村がナギ・スプリングフィールドに関係する事が事態を複雑にしている
横島はナギ・スプリングフィールドが魔法界の秘密結社と戦っていた事実は知っているが、具体的な内容は全く知らなかった
一部情報にナギ・スプリングフィールドが魔法界で犯罪者として追われてるとの情報もあるが、真相を究明などしてない
(嫌な予感しかしないんだよな。 ネギやその親父絡みの問題は……)
横島の霊感がナギに関わると危険だと知らせていた
世界を救った英雄が犯罪者となり行方不明などと、明らかに尋常ではない
ネカネやアーニャを見てると情に流されて助けてやりたくなるのだが、後の問題をしっかりさせないと悲劇の繰り返しになるだろう
(ネギが一人前になるのが先だな)
横島ならばネギにも誰にも知られずに密かに石化を解除する事も可能なのだが、後の難しさを考えると出来なかった
加えてネギやネカネ達に頼まれて解除する事は、出来ればしたくない
誰にも解除出来なかった石化を解除して、魔法界に注目されるなど面倒以外の何物でもないのだ
結局横島としては、ネギが将来一人前になり自分で事件の真相を解明した後ならば密かに手助けが出来るくらいである
可哀相だとは思うが、横島には無関係な魔法の世界のモメ事に進んで介入するつもりはないし覚悟もない
中途半端な同情が幸せにならない事など、横島は過去の神魔戦争で何度も経験している
(冷たい奴だと思うんだろうな)
ネギ達にとって自分は冷たい人なのだろうと考えると、横島は少し複雑な気持ちになってしまう
昔ならば絶対にこんな考え方はしなかったのだが、問題の難しさを考えると横島は介入するだけの勇気がなかった
全てを滅ぼせるだけの力を持った今でも、助けられる存在など限られてるし僅かでしかない
顔も知らぬ魔法使い達を無条件で助けるほど横島は若くはなかった
一方ネカネの告白に木乃香達は涙を流すしか出来ない
横島ならばネギ達の村を救う事ができる可能性に木乃香達は気付いているが、横島の正体を知るだけに簡単でないのも理解している
この問題で下手に目立つと、横島がこの世界から去ってしまう可能性にも当然気付いていた
結果ネカネに安易に助かると教えていい問題ではない思うと彼女達は、現実の厳しさと世界の無情さを感じながら無言で話を聞くしか出来ない現状であった