その三
さて横島とアーニャの勝負の方だが、予想通りと言うか当然の流れでアーニャの攻撃は一発も当たってなかった
「ハア……、ハア……」
「ちょっと面白いもの見せてやるか」
全力で戦うアーニャはすでに息を切らして呼吸をしており呼吸を整えているが、横島はそんなアーニャに意味深な笑みを浮かべて右手の拳に狐火を纏わせる
しかし横島の炎はアーニャと全く違い、拳に薄い膜のように纏うだけだった
言い換えれば炎の手袋と言うべきか、まあ横島としては栄光の手の進化応用版であるのだが
「魔法で強化するのは構わんが、こんな風にコントロールは必要だ。 魔法を拳だけに収束させれば威力は数倍になるからな」
「私の負けね。 まあ、こんな凄い空間の魔法を使うんだから当然なんだけど」
自分と同じ炎の技にも関わらずレベルの違う横島に、アーニャは素直に負けを認めていた
アジトを魔法のアイテムの一つだと聞いてたアーニャにとっては、始めから勝てるとは思ってない
ただ今まで頑張ってきた自分のレベルがあまりにも低いことには、ショックを受けているが……
「年の割には十分強いと思うぞ。 まあ焦らんことだ」
負けて少し悔しそうではあるが、納得したようにすっきりした様子のアーニャに横島は内心ホッとしていた
ネギのように無意味に力を欲したら大変だと気になっていたのだ
まあ力が欲しい気持ちはあるのだろうが、子供のレベルとしては普通なアーニャに安堵している
その後アーニャは再びネカネと大人しく木乃香達の修行を見学するが、特に驚きもなく進んでいく
そんなアーニャが驚き言葉を失ったのは、エヴァとネギの手合わせだった
「ちょっ……、あの子いったい何者よ!?」
自分と変わらぬような幼いエヴァがネギを一方的に追い詰める様子に、アーニャとネカネは驚き言葉に詰まる
「全くダメだな。 中途半端だ。 にわか拳法が実戦で通用すると思うのか? それに状況判断が悪い。 当分新しい魔法は無理だな」
手合わせと言いつつ20秒も持たないで勝負が決まる現状に、エヴァは呆れ気味だった
何かあれば新しい魔法や強力な魔法を教えて欲しいと言うネギに対して、エヴァはそれ以前の問題だと告げる
ネギの拳法は一応形になってはいるが、練度で言えば話にならないレベルなのだ
加えて相変わらず状況判断の悪さも目につき、とても新しい魔法どころではない
「彼女はエヴァンジェリン・A・k・マクダウェルさんです」
「エッ……エヴァンジェリン」
エヴァの強さを不思議がるアーニャとネカネに夕映は名前を教えるが、その正体に気付いたアーニャとネカネは顔色が真っ青になる
「知らんかったのか? ネギの奴がどうしてもって頼むから渋々教えてるんだが……」
「知る訳ないでしょ! 伝説の大悪党なのよ!!」
ガタガタと震えるアーニャの隣ではネカネが気を失ってしまい、明日菜が慌てて支えていた
そんな二人を木乃香達はポカーンと不思議そうに見つめている
「私がどうかしたか?」
「いやああっ! 食べられるううう……」
震えていたアーニャの後ろには、いつの間にかわざとらしく意味深な笑みを浮かべたエヴァがおり一人で叫び逃げ出していく
「食べるんですか?」
あまりの慌てたアーニャにエヴァはクスクスと面白そうに笑うが、さよは本当に食べるのかと気になったようで真顔で聞いていた
「ハア……、ハア……」
「ちょっと面白いもの見せてやるか」
全力で戦うアーニャはすでに息を切らして呼吸をしており呼吸を整えているが、横島はそんなアーニャに意味深な笑みを浮かべて右手の拳に狐火を纏わせる
しかし横島の炎はアーニャと全く違い、拳に薄い膜のように纏うだけだった
言い換えれば炎の手袋と言うべきか、まあ横島としては栄光の手の進化応用版であるのだが
「魔法で強化するのは構わんが、こんな風にコントロールは必要だ。 魔法を拳だけに収束させれば威力は数倍になるからな」
「私の負けね。 まあ、こんな凄い空間の魔法を使うんだから当然なんだけど」
自分と同じ炎の技にも関わらずレベルの違う横島に、アーニャは素直に負けを認めていた
アジトを魔法のアイテムの一つだと聞いてたアーニャにとっては、始めから勝てるとは思ってない
ただ今まで頑張ってきた自分のレベルがあまりにも低いことには、ショックを受けているが……
「年の割には十分強いと思うぞ。 まあ焦らんことだ」
負けて少し悔しそうではあるが、納得したようにすっきりした様子のアーニャに横島は内心ホッとしていた
ネギのように無意味に力を欲したら大変だと気になっていたのだ
まあ力が欲しい気持ちはあるのだろうが、子供のレベルとしては普通なアーニャに安堵している
その後アーニャは再びネカネと大人しく木乃香達の修行を見学するが、特に驚きもなく進んでいく
そんなアーニャが驚き言葉を失ったのは、エヴァとネギの手合わせだった
「ちょっ……、あの子いったい何者よ!?」
自分と変わらぬような幼いエヴァがネギを一方的に追い詰める様子に、アーニャとネカネは驚き言葉に詰まる
「全くダメだな。 中途半端だ。 にわか拳法が実戦で通用すると思うのか? それに状況判断が悪い。 当分新しい魔法は無理だな」
手合わせと言いつつ20秒も持たないで勝負が決まる現状に、エヴァは呆れ気味だった
何かあれば新しい魔法や強力な魔法を教えて欲しいと言うネギに対して、エヴァはそれ以前の問題だと告げる
ネギの拳法は一応形になってはいるが、練度で言えば話にならないレベルなのだ
加えて相変わらず状況判断の悪さも目につき、とても新しい魔法どころではない
「彼女はエヴァンジェリン・A・k・マクダウェルさんです」
「エッ……エヴァンジェリン」
エヴァの強さを不思議がるアーニャとネカネに夕映は名前を教えるが、その正体に気付いたアーニャとネカネは顔色が真っ青になる
「知らんかったのか? ネギの奴がどうしてもって頼むから渋々教えてるんだが……」
「知る訳ないでしょ! 伝説の大悪党なのよ!!」
ガタガタと震えるアーニャの隣ではネカネが気を失ってしまい、明日菜が慌てて支えていた
そんな二人を木乃香達はポカーンと不思議そうに見つめている
「私がどうかしたか?」
「いやああっ! 食べられるううう……」
震えていたアーニャの後ろには、いつの間にかわざとらしく意味深な笑みを浮かべたエヴァがおり一人で叫び逃げ出していく
「食べるんですか?」
あまりの慌てたアーニャにエヴァはクスクスと面白そうに笑うが、さよは本当に食べるのかと気になったようで真顔で聞いていた