その一

「なぜ私がそこまでしないといかんのだ?」

横島はエヴァを見て悪い笑みをしていた

「元々は学園長がネギの修行に二人が戦うのを黙認してるんだろうよ。 あのじいさんが気がつかないはずないからな。 俺はネギには修行より現実を教えてやりたいんだ エヴァはその点ちょうどいいだろ?」

「お前もいい性格してるな… 学園長と私を利用して坊やのしつけか? まあいい、但し呪いの約束は守れよ!」

エヴァは少し呆れたように話した


「呪いは大丈夫だって。 後はエヴァちゃんが呪いが解けて何をしたいかだけだって。 俺が呪いを解くんだから、その後問題があれば俺が責任を持たんとだめだからな」

横島は難しい顔で話した

「私がそんなバカに見えるか?」

エヴァは不愉快そうな顔をした

「いや、バカだったらこんな話しないさ… 俺はその辺の正義の味方よりは、エヴァちゃんが信用出来るしな」


横島の言葉にエヴァは満足そうに笑った

そうして
エヴァと横島の密約が決まった



その日の午後
横島は学園長室にいた

「学園長、単刀直入にいいます。 今回のネギとエヴァの問題が終われば、エヴァの呪いは俺が解きます。」

横島の言葉に学園長は目を丸くした

「横島君はあの呪いが解けるのか?」

「ええ解けますよ。 話はある程度エヴァから聞きました。」

横島の淡々とした言葉に、学園長は少し考えて困った顔になる

「いきなり言われてもの~ 今エヴァの封印が解ければ問題があるんじゃが…」

「元々数年の約束だったんでしょう? 今回の戦いを最後にお役御免でいいじゃないですか? 彼女だって幸せになる権利がありますよ。」

横島は顔色を変えないで学園長に迫る

「う~む わかった… ただししばらくは麻帆良で大人しくしてもらえればな」

学園長は渋い顔でしかたなく言った

「ええ、いいですよ。 根回しお願いしますね」

横島は笑顔で帰っていった…


一方学園長は…
苦笑いしながら考えていた

エヴァは呪いが解けても問題は起こさないだろう…

しかし、こちらはあちこちに根回しが必要なため大変なのだが…


数日後
横島は放課後に久しぶりに茶々丸が猫に餌をあげてる場所に向かっていた


その場所に行くと、茶々丸がネギとアスナと戦おうとしていた

ネギとアスナは迷いながらも茶々丸に攻撃を開始する!


アスナが茶々丸に接近して戦って
ネギが呪文を詠唱していた…

横島はその戦いを少し離れた場所で様子を見ていた


アスナがよけてネギが魔法を撃つ

「魔法の射手 連弾・光の11矢!」

ネギの魔法が茶々丸に迫る!

茶々丸は回避不能を悟り止まった

「すいませんマスター… もし私が動かなくなったらネコのエサを… 横島さん…」

茶々丸は死を悟りその瞬間浮かんだのはネコとエヴァと横島だった
なぜかわからないが最後に横島の顔が浮かんだ
もう一度会いたい…


その瞬間
横島はネギの魔法の威力に驚いた
あれが当たれば死ぬ!

横島の脳裏にはかつての仲間だった魂を持つアンドロイドの女性が浮かんだ

彼女は横島を庇って死んでいった
その時、彼女を作ったドクターカオスはすでに亡く、どうしょうもなかった…


横島は瞬間に霊力を解放して超加速に入った

絶対に死なせない!!

横島はそれだけだった
あの優しい彼女を死なせたくない!



茶々丸は目を瞑り衝撃を待つ……

ドッカーーン!!

音は来たが衝撃は来なかった…

茶々丸は目を開けると…
会いたかった横島が目の前にいた

そして横島と自分の周りには、サイキックソーサーを拡大してバリア状にした光が包んでいた…

「横島さん…」

茶々丸は不思議だった
自分が絶対回避出来ないはずなのに…

なぜ横島がいるのか…


一方ネギとアスナも理解出来なかった

いきなり目の前に現れた横島に


横島は後ろを振り向いた

「茶々丸ちゃん怪我はないか?」

横島は優しく話した

茶々丸はそれでこれが現実だと理解した

「はい… 大丈夫です。 なぜ横島さんが…?」

茶々丸は首をひねり聞いた


「茶々丸ちゃんと猫に会いに来たんだ。 今の攻撃は危なかった… 無事で良かった」

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