その二
「変わったお部屋ですね…」
見たこと無いインテリアの部屋に、さよは怖いのか横島の後ろにくっついたまま離れない
その姿を見る人が見たら、取り憑かれてると勘違いしそうである
「とりあえず、そこの椅子に座ってくれ」
ゲームに出てくる魔王が座るような独特の椅子に座るように言われたさよは不安そうな表情をするが、危険が無いとわかるとようやく座った
「じゃあ、まずはさよちゃんの霊体の状況を調べるからな」
ポカーンと不思議そうなさよに、横島はセンサーのようなものを装着してゆく
横島がさよを調べようとしていると、エヴァと茶々丸と夕映がやって来る
「何をやっているのだ?」
どうやら幽霊を普通の人間に見えるようにする方法に興味があるエヴァ達は、横島の作業を見物に来たようだ
「これはさよちゃんの霊体と魂の状態を調べるとこだよ。 見えるようにする方法はいくつかあるが、霊体に負担がかからない方法にしなきゃならないからな…」
横島は説明しながらもテキパキと準備をしてコンピュータで調べていく
中央のメインモニターに魔族が使う文字や数字が次々に現れるが、もちろんエヴァ達には一切意味がわからない
「普通に寄り代になる物を与えれば早いのではないのか?」
魔法関係の知識からエヴァは簡単な方法があることを横島に教える
「寄り代を与えるとか、見えるようになるアイテムをみんなに配るとか、方法はあるんだけどさ。 霊体ってのはデリケートなんだよ。 特に麻帆良は蟠桃があるしさ…」
横島はコンピュータに繋がるキーボードを凄まじいスピードで打ちながらも、エヴァ達と会話していた
「蟠桃とは何ですか?」
霊体や寄り代など霊能関係の単語をなんとか理解していた夕映だが、蟠桃はイマイチ何を意味するかわからないようだ
「蟠桃とは皆さんが世界樹と呼んでいる木の正式名称です。 神木とも言われる木で、その実を食べると不老不死になると言う逸話もある木です」
横島に変わり茶々丸が説明するが、夕映はその話を聞き驚く
「まさか…、その蟠桃だとは…」
「不老不死はデマだよ。 蟠桃の実がかなりの貴重品なのは確かだが、実を食うだけで不老不死になるなら誰も苦労はしないさ」
驚く夕映に対し、少し寂しそうな表情の横島が不死不死を否定する
本当に不老不死になる実が本当にあるのなら、少なくとも老師は死ななかったのだから…
「でも蟠桃なのは本物なのですね」
一方伝説や昔話にもある木が身近にあった事実に、夕映は目を輝かせる
「まあ、蟠桃は俺の世界では神界にある木だからな… なんで麻帆良にあるかまでは知らんがな」
「それはどうでもいい。 蟠桃と幽霊がどう関係するのだ?」
基本的に魔法使い達のやることに興味が無いエヴァは、蟠桃がどんな意味を持つかなどどうでもいいようである
「さっき言っただろ? 幽霊ってのはデリケートなんだ。 周りの力なんかに影響を受けやすい。 麻帆良は地脈が集まってる場所だし、蟠桃もあるからな… 一応調べてるだけだよ。 まあ、寄り代を与えるならさよちゃんの霊体に合わせる必要もあるしな。 どっちにしても調べる必要があるんだ」
横島とエヴァ達の会話が続くが、当人であるさよは話の内容をほとんど理解してなく、頭の中はハテナマークでいっぱいであった
見たこと無いインテリアの部屋に、さよは怖いのか横島の後ろにくっついたまま離れない
その姿を見る人が見たら、取り憑かれてると勘違いしそうである
「とりあえず、そこの椅子に座ってくれ」
ゲームに出てくる魔王が座るような独特の椅子に座るように言われたさよは不安そうな表情をするが、危険が無いとわかるとようやく座った
「じゃあ、まずはさよちゃんの霊体の状況を調べるからな」
ポカーンと不思議そうなさよに、横島はセンサーのようなものを装着してゆく
横島がさよを調べようとしていると、エヴァと茶々丸と夕映がやって来る
「何をやっているのだ?」
どうやら幽霊を普通の人間に見えるようにする方法に興味があるエヴァ達は、横島の作業を見物に来たようだ
「これはさよちゃんの霊体と魂の状態を調べるとこだよ。 見えるようにする方法はいくつかあるが、霊体に負担がかからない方法にしなきゃならないからな…」
横島は説明しながらもテキパキと準備をしてコンピュータで調べていく
中央のメインモニターに魔族が使う文字や数字が次々に現れるが、もちろんエヴァ達には一切意味がわからない
「普通に寄り代になる物を与えれば早いのではないのか?」
魔法関係の知識からエヴァは簡単な方法があることを横島に教える
「寄り代を与えるとか、見えるようになるアイテムをみんなに配るとか、方法はあるんだけどさ。 霊体ってのはデリケートなんだよ。 特に麻帆良は蟠桃があるしさ…」
横島はコンピュータに繋がるキーボードを凄まじいスピードで打ちながらも、エヴァ達と会話していた
「蟠桃とは何ですか?」
霊体や寄り代など霊能関係の単語をなんとか理解していた夕映だが、蟠桃はイマイチ何を意味するかわからないようだ
「蟠桃とは皆さんが世界樹と呼んでいる木の正式名称です。 神木とも言われる木で、その実を食べると不老不死になると言う逸話もある木です」
横島に変わり茶々丸が説明するが、夕映はその話を聞き驚く
「まさか…、その蟠桃だとは…」
「不老不死はデマだよ。 蟠桃の実がかなりの貴重品なのは確かだが、実を食うだけで不老不死になるなら誰も苦労はしないさ」
驚く夕映に対し、少し寂しそうな表情の横島が不死不死を否定する
本当に不老不死になる実が本当にあるのなら、少なくとも老師は死ななかったのだから…
「でも蟠桃なのは本物なのですね」
一方伝説や昔話にもある木が身近にあった事実に、夕映は目を輝かせる
「まあ、蟠桃は俺の世界では神界にある木だからな… なんで麻帆良にあるかまでは知らんがな」
「それはどうでもいい。 蟠桃と幽霊がどう関係するのだ?」
基本的に魔法使い達のやることに興味が無いエヴァは、蟠桃がどんな意味を持つかなどどうでもいいようである
「さっき言っただろ? 幽霊ってのはデリケートなんだ。 周りの力なんかに影響を受けやすい。 麻帆良は地脈が集まってる場所だし、蟠桃もあるからな… 一応調べてるだけだよ。 まあ、寄り代を与えるならさよちゃんの霊体に合わせる必要もあるしな。 どっちにしても調べる必要があるんだ」
横島とエヴァ達の会話が続くが、当人であるさよは話の内容をほとんど理解してなく、頭の中はハテナマークでいっぱいであった