その二

それから横島とエヴァは修行にとりかかる


2人は多すぎるメンバーを基本的に二組に分けた

木乃香、夕映、のどか、まき絵、ネギの魔法使いグループと

明日菜、刹那、古菲、楓の気を使うグループに


また、この中でも実力により変わってくるが、とりあえず基礎的な技術の違いの為二組に分けていた


「とりあえず、全員合同で基礎からやるからな。 実力的な違いはあるが、基礎は毎回やってもらう」

横島は一同を敷地にある道場に連れて行き、座禅をさせた


なお、ここには妙神山にあった異空間の修行場の他にも、剣術や体術などを教える室内道場や小竜姫達が住んでいた母屋などもある

道場は昔の剣術道場のような床板で、隅には丁寧に畳まで積んであった


そんな道場で、一応それらしい形で座禅を組む木乃香達

横島とエヴァはそれを黙って見つめており、茶々丸とチャチャゼロとタマモとカモは端に畳を敷いて見学している


「心を落ち着かせろ。 心を無にして己の中にある力や、外にある力を感じるんだ」

1人1人を霊視しながらアドバイスを送る横島

彼の修行の知識は小竜姫から受け継いだ物である


「わからんやつは頭を空っぽにしろ。 まずはそこからだ」

一方、エヴァは全く出来てないメンバーを見て、相変わらずの口調でアドバイスをした

実際座禅をある程度やれてるのは、刹那、楓、古菲だけであった

魔法を始めたばかりの木乃香達はもちろん出来ないし、ネギも魔力は感じてはいるがイマイチである


そんな中、座禅を組むネギを不思議そうに見つめていたのはカモであった

「この修行は一体何の意味があるんだ…?」

どうやらカモはあまり東洋的な修行などは知らないようだ


「あれは、主に精神修行の基礎中の基礎かと思われます。 古来より東洋系の術師が行うものです」
そんなカモの呟きが聞こえていた茶々丸が小声で解説する


「うむ~ 魔力や気を使う基礎か…」

カモは大筋で理解したらしく、うんうんと頷いて見つめていた


「ポポー」

話をしているうちに茶々丸達の元にハニワ兵がやって来て、チャチャゼロとカモの前に酒とつまみを置く

どうやらチャチャゼロがハニワ兵に酒を頼んだようだ


「サア、飲モウゼ」

チャチャゼロとカモは乾杯して酒を飲み始める


「コン…」

ちょっとため息混じりにそんな2人を見つめるタマモは、茶々丸の膝の上で丸くなっていた

この場所で酒を飲みだす2人を呆れていたのは言うまでもない



外野はそんな調子だが、木乃香やネギ達の座禅は続いてゆく


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