その一

それから数日後

横島は学園長に呼ばれた

「今日は横島君に頼みがあっての~」

学園長の話に少し嫌な予感がする横島だが顔には出さずに話した

「何ですか?」

「実はのう… 学園の教師をやってくれんかの… ネギ君のクラスの副担任になって欲しいんじゃが……」

学園長のいきなりの話に横島は固まった

「ごめんなさい無理です。 俺は自慢じゃないですが勉強は全然出来ません。」

横島は自信を持って断るが、学園長は困った顔になる…

「なんとか引き受けてくれんかの~」

横島は苦笑いして

「俺は元々ネギに先生をさせてるのも反対なんですよ。 ネギは才能があり、やる気もある… だがまだ子供です。 子供らしい生活環境を与えてやるべきだと思います。」

横島の言葉に学園長は言葉がつまる…

「う~む 実は木乃香が横島君を副担任にと言ったんじゃが…」

学園長が木乃香の話をすると横島も困った顔になる

「ですが… 俺に人を教え導く資格はないのですが…」

横島はこの世界に来てから木乃香には弱かった

彼女の優しさに何度も救われた気がしたのだから

「わかった… なら木乃香を説得してくれんかの? ワシが断られたと言っても納得してくれんからの~」

学園長は意地悪な笑みを浮かべて話した

横島もそういわれると困った…
木乃香を説得するのは無理な気がした


「う゛…… しかたありません。 副担任は引き受けましょう 但しやり方は俺が選び決めますし、ネギの方は責任持ちませんよ。」

横島はネギを嫌いではなかったが、自分が深入りしたくは無かった

それはかつて

『英雄、魔神殺しの横島』

と呼ばれた横島には英雄がどういう者か自分が一番知っていたから…


「それでいいじゃろう… じゃが横島君はネギ君があまり好きではないのかの?」

学園長は横島がネギに対して距離を取りたがる理由を知りたかった

「ネギは嫌いではないですよ。 ただ英雄の息子という十字架を、周りがネギに背負わせるのが嫌なだけです。」

横島が複雑な顔をして話したのを学園長は静かに見ていた


横島には木乃香も刹那も懐いている
すれ違う彼女達を再び結びつけたのは彼なのだし…

木乃香達が横島を必要とするなら与えてあげたい
過去には秘密がありそうだが…
それでも彼は木乃香達を守り導いてくれるだろう
そう思った

ただ彼の扱いは非常に難しいが…


「とりあえず、話が決まってよかったのう~ 木乃香達が喜ぶわい」

学園長は笑顔で話した

「この学園の影の権力者は木乃香ちゃんですね… 彼女には逆らえませんから…」

横島は困ったように笑いながら話した



そうして
新学期から横島の教師が決まった



そして新学期当日


横島はネギと教室に向かっていた

「それじゃあ、僕が呼んだら中に入って来て下さい。」

ネギが横島に話して中に入った

ネギは中で生徒達にいろいろ話をしていた
「それでは、今日からこのクラスの副担任になる先生を紹介します。 横島先生どうぞ」

ネギに言われて中に入ると…

一瞬で声が上がる!!

「木乃香の彼氏だ!!」

などとザワザワと話をしていた

ネギが必死で落ち着かせて自己紹介をする

「横島忠夫だ。 一応副担任になるからよろしくな!」

横島は軽い調子で話した

そして質問タイムになる

「横島先生と木乃香さんは付き合ってるんですか?」

朝倉が真っ先にみんなが聞きだい話を言った
当の木乃香はニコニコ笑顔で否定はしてないようだった

刹那や夕映は少し複雑な顔をしていたが、横島は気がつかない

「木乃香ちゃんとは仲がいい友達だよ。 少し前にこの街に来てな、学園長や木乃香ちゃんに世話になってるんだ」

横島は当たり障りのない話をしておいたが、木乃香は少し残念そうだった。

鈍化な横島は何が残念かわかってなかったが

その後もいろいろ質問があったが無難に答えた


クラスを見ると茶々丸や図書館島で会った子達がいた
そして吸血鬼の女の子がいたのも気がついた


そうしてるうちに
しずな先生が来て身体測定を知らせた

「それでは身体測定なので、今すぐ脱いで下さい!」

ネギは焦って話した

「アホ!!」

横島はネギに突っ込みを入れた

生徒達がみんな笑っていた

横島とネギが廊下で待っていたら…

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