その二

「さて、俺たちは帰るか」

横島はネギ達の混乱を見なかったことにして、木乃香達やエヴァを見て話した


「そうだな。 私も帰るとするか」

エヴァもネギ達のドタバタを関係無いと思い帰ろうとした


「横島さん、よろしいんですか?」

刹那が放置されて、混乱しているネギ達を哀れと思い聞いた


「いや、俺は魔法使いじゃないし… 説明はネギがするんじゃないか?」

横島はため息をついて、ネギ達をみた


ネギは困った様子で、カモと内緒話をしているし

明日菜は古とまき絵に慌てて、何か言っていたし

のどかはオロオロしたままだ


「そのオコジョ喋ってるアル!」

馬鹿イエローこと、古は耳が良かった

ネギとカモの内緒話が聞こえていたみたいだ


「えー!! 本当に!? ネギ君どうなってるの?」

まき絵はオコジョを手に持ち、くすぐったりして話をさせようとしていた


「あう… まき絵さん、放して下さい。 魔法がバレたら、僕もオコジョに…」

ネギは最早混乱して、秘密も何も無かった


「まるで喜劇だな…」

エヴァはため息と共に呟いた


「マスター、あれはどちらかと言えばコントの方が近いかと…」

茶々丸は冷静に突っ込んだ


「ネギ君って、天才って言う割には抜けてるんよ~」

木乃香は最早、魔法を隠すのは無理だと思っていた


「明日菜さんがトドメに大声で言いましたからね…」

夕映は、オロオロした親友を助けたかったが手遅れだった


一方ネギは、古とまき絵に問い詰められて、混乱の極みに達していた

「こうなったら記憶を消させてもらいます!」

ネギは子供の練習用の杖を持ち、呪文を唱え始める


「やめぇーい!! またノーパンにする気!!」

明日菜はネギを止めた

ネギが最初に魔法をバレたのは明日菜だった

その時ネギは、明日菜の記憶を消そうとして、パンツを消していたのだった


「記憶を消すとはどういう意味アル! 私は中国拳法教えたのにヒドいネ!!」

古は魔法はさっぱり理解してないが、ネギが記憶を消すと言ったのは理解出来た

自分は中国拳法を教えたのにそれは納得がいかなかった 
 
その時まき絵は気がついた…

魔法を見て騒いでいるのが、自分と古だけな事実に


「もしかして、明日菜達みんなさっきの不思議なこと知ってるの?」

まき絵は思いついたように手を叩き、ネギを庇うように言い訳をしながら、事態を悪化させてる明日菜に聞いた


「わっ… 私は関係無いわよ!」

明日菜はまき絵から目を逸らしていた


「あー!! アスナが目を逸らした!」

まき絵はやっぱりと言った表情で、ネギや明日菜やのどかを見ていた



「あの… 横島さん、そろそろ事態を収集しないと大変なことになるです。 もしも話がパルにでも知れたら、全ての秘密が麻帆良全部に広がります」

夕映は呆れて見てるだけの横島に話しかけた


困ってる親友を助けたかったし、それにこれ以上騒いで問題を大きくすれば、横島達まで被害が及びそうな気がした


「うーん…、しかたないな~」

横島はため息をついてネギ達の元に歩み寄った


「はい、そこまでだ。 話の続きは、俺の家でしろ。 こんな夜中に外で騒ぐと他人に迷惑だろ?」

横島の言葉にネギと明日菜はやっと冷静になった


そして、一行全員を連れて横島の家に向かった


横島の家に着くと、夜中にも関わらず一同はリビングに座った


木乃香と茶々丸が、すぐに飲み物をみんなに配っていた


ネギや夕映達はジュースで、横島とエヴァには、エヴァの注文で酒を出していた


ただ、チャチャゼロは現在、人形のフリをしている

さすがに、今動いて主に問題が飛び火するのは避けていたのだ


「眠くなったやつは、二階の空き部屋のベッドで寝ろよ。 布団は用意するからな…」

横島はそう話すと、布団を用意に向かった


さすがにこの人数の布団は無いため、アジトから運んだ


一緒に手伝ってくれた茶々丸と二人で、空き部屋のベッドに布団を敷いていった


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