茶々丸は優しく微笑んだ

細かいことを気にかけてもらって嬉しかった


「私はガイノイドですから…」

少し寂しそうに茶々丸は横島に話した


エヴァはそんな茶々丸を静かに見ている

「うーん… 体はどんなんだ？ 魔法か？ 科学か？」

横島は少し考え込みながら茶々丸に聞いた


「基本的には科学です。 動力部など一部には魔力が使われてますが…」

茶々丸は横島が何を考えてるかわからないが、聞かれたことには答えた


「そうか…」

横島は一言呟き考え出した…


「横島、茶々丸がとうかしたか？」

エヴァは横島が何を考えてるかわからず、聞いていた


「うーん… 食べ物を食べれるようにしたげようかと思ったんだけど… 体の大部分が科学の物だとなると大幅な改造になるんだよな～」

横島は難しい顔で考えていた

それは茶々丸が飲食を出来るようにしてやりたかったのだ…


横島の技術なら可能だが…

横島の技術は純粋な科学ではない…

どちらかと言えば魔術・この世界でいえば魔法を基本にしているため、基本が科学の茶々丸を改造するにはかなり大掛かりなものになるのだ……


「そんなこと出来るのですか？ 私を作った超鈴音は現在の技術の遥か先の技術で私を作ったのですが…」

茶々丸は驚き横島に話した


茶々丸は知っていた

超が未来から来たのを…

創造主の秘密をこの場では言えなかったが…

横島が改造出来るのに驚いていた


「俺の技術は科学が基本じゃない… 魔法が基本の魔法科学だ。 確かに科学も理解出来るが… 科学だけじゃあ、飲食を出来るようにするのは無理なんだ… それに俺の技術で改造すれば、全体的な改造になる… 茶々丸ちゃんは魂があるから、体が変わっても大丈夫だが… そこまでするのは悩むな…」

横島は少し困ったように茶々丸に説明した

「茶々丸に魂が定着してるのか？」

横島の話に最初に反応したのはエヴァだった…


「ああ…、多分最近だろうが、確かに魂が体に定着してるよ。 理由まではわからんが、動力の魔力か、エヴァちゃんの側にいるからその影響か… わからんがな…」

横島は驚いた様子のエヴァに説明した


「そんな… 私に魂が… では、私は生きてるのでしょうか……」

茶々丸は震えながら自分の体を見た


信じられなかった…

ガイノイドである自分が生きてるなど…

横島に初めて会った時…

横島は生きてると言った

あの言葉の意味は魂だったのだろうか…


茶々丸はいろいろ考えていた


「茶々丸ちゃんは生きてはいるが、人間ではない。 今は九十九神に近いかな… 生物以外も長い月日がたつと魂を持つことがある… 茶々丸ちゃんはそれに近いな…」


横島は茶々丸を優しく見つめていた


「茶々丸… お前が生きてるなら、自分の考えで生きればいい」

エヴァは悩む茶々丸に静かに話した


無表情だが、言葉には優しさが詰まっていた


「マスターは私が必要ないのですか？」

茶々丸は少し怯えた様子になる

生きてる感覚の無い茶々丸には、必要無いと言われた気がした


「馬鹿者！ お前が私のパートナーなのは変わりない。 私が言ったのは、お前の命はお前の物だと言うことだ。　私であろうと、超鈴音であろうと自由には出来ない　もしも、今の体に不満があるなら、横島に相談して変えればいいと言うことだ」


エヴァは少し不機嫌そうに話したが

話の内容は茶々丸を想う気持ちに溢れていた


「マスター…」

茶々丸は言葉が詰まった

そして、自分は何なのかどうしたいのか考え始めた


「茶々丸ちゃん、今すぐ結論出す必要はないよ。 いずれ茶々丸ちゃんが望んだら体の改造は俺が相談にのるよ。 人間は無理だが… その気になれば、生きた体も用意出来る まあ、神魔に近い体になるがな…」

横島はさらりととんでもない発言をしていた

エヴァと茶々丸は言葉を失って横島を見つめていた


「よ… 横島… 生きた体とはどういうことだ…」

エヴァは顔が引きつっていた

生きた体…

それは神の技だから…

「ああ、俺の技術は基本が魔族が長い年月をかけて開発した技術だからな… 人間の技術とはレベルが違うよ ガイノイドである体を強化も出来るし… 生きた体にするのも可能だ…」


横島は苦笑いして話した

エヴァは横島が神の力を使うのも知っているため、驚かないと思ったのだ…