その一

「まきちゃん燃えてるな~ ウチらも負けてられへんね」

木乃香は刹那と夕映を見て話した


「私は… なかなかそこまで積極的になるのは…」

刹那は横島を見ながら顔を赤らめていた

戦闘以外はいまいち積極的に行動出来ない刹那だった


「せっちゃんダメやえ! 横島さんが他の人に盗られたらどうするん?」

木乃香は顔を赤らめて困った様子の刹那に話した

「え…… それは…」

刹那は驚いて言葉に詰まる

有り得ないとは言えなかった

知れば知るほど強さや優しさが目立つ人だから…


「今のうちに横島さんにアピールして、ウチらを好きになってもらうんや!」


木乃香は笑顔で力強く話した


「私も賛成です。 あの人は捕まえてないと… いつ居なくなるかわからないと思うです」

夕映は行動には移せないが、以外に考えは積極的だった…


「みんな凄いね… 私もネギ先生と…」

のどかは木乃香達を驚きや羨ましさが混じった表情で見ていたが…

自分もネギに対して積極的に行動せねばと、決意していた

そして、のどかは決意を数日後に行動に移すことになる…



結局、木乃香、刹那、夕映にまき絵を加えた4人は、横島に自分達の存在を女としてアピールして行こうと話がまとまる


今後、彼女達の行動を知ったエヴァや茶々丸がどうするのか…?


そして、それを横島はどう受け止めるのか…


まき絵の些細な疑問から発展した話は、大きく動き出すことになる…



木乃香達が楽しそうにそんな話をしている頃…


麻帆良学園の地下にある秘密の部屋で、一人の少女が横島達をずっと見ていた…

たくさんのモニターには学園のいたる所が映されており、中央のモニターに横島が明日菜と修行をしている姿が映っていた…


「横島忠夫… 何者ネ…? 私の知る記録には無いヨ…」

彼女は超鈴音


麻帆良の最強頭脳と呼ばれる少女である……


彼女の手元のパソコンには、横島の情報が入っていた


「学園のコンピューターにも詳しいデータが無いネ… そしてあの異質の力…」

超はそう呟きながらパソコンの画面を見ていた

その中には修学旅行の時の横島の戦いに関する情報が多かった…


「リョウメンスクナノカミをエヴァンジェリンの魔法ごと消滅させた、あの炎は魔法とは微妙に違う気がするネ…」

超がそう呟いてキーボードを打つと、動画が始まった


かなり遠距離からの撮影だったが、横島の動きがブレながらも映っていた

そして、狐火・天照までも撮影されていた……


「動きが早すぎて撮影が追いついて無いネ… 特別なカメラなのに…」

途中、横島を見失ったりしながら撮影は続いていた


「困ったネ… データが無さ過ぎて扱いに悩むネ…」

超はそう呟いて再び現在の横島達を見つめる


「近衛木乃香… 桜咲刹那… 綾瀬夕映… エヴァンジェリン… それに茶々丸まで横島忠夫の味方とは……」

超はため息をついた


木乃香とエヴァンジェリンが、横島側に着いているのが、一番の悩みだった…


木乃香は学園長の孫…

計画を知れば横島は敵に回る可能性も多かった……


それに封印が解けているエヴァンジェリン…


「エヴァンジェリンと横島忠夫が組めば勝てる相手は居ないネ… それに横島忠夫は近衛木乃香を常に守ってるヨ… 私の計画は彼女にとってはツラい計画だからネ…」

超は困ったように独り言を続ける


関東魔法協会の長の祖父と、関西呪術協会の長を父にもつ木乃香…


超の計画が成功すれば、彼女の家族は責任を取らされる上、一般人の矢面に立たされる為、平和な生活が出来なくなるだろう……


横島はそんな超の計画を知ったらどうするか…


超には読めなかった…

横島があまり争いに関わりたがらないのも知ってはいるが…

敵と判断すれば容赦しないのも、修学旅行で知っていた


「茶々丸の記憶にプロテクトをつけたのも横島忠夫の為カナ…?」

超は少し前…

エヴァが茶々丸にプロテクトを付けさせたのを思い出していた


その時は、横島が普通の教師としか考えてなかった

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