その一

刹那も横島と木乃香を見て決意を新たにしていた


自分は何があっても、横島と木乃香の支えになろうと…


そして夕映も横島を見て考えていた


まさか本当にアシュタロスを知っているとは…

改めて、横島の過去の凄まじさを感じていた

しかし…

自分はこの人と一緒に居たい…

その気持ちが一番だった


木乃香達は、それぞれ想いを再認識していた…


しかし彼女達は知らない…

横島がどれほどの経験をして、どれだけたくさんの過去を背負っているかを…


彼女達が横島の過去を知る時は来るのだろうか…

そして、彼女達はその時どうするのか?

それは誰にもわからない…


そんな時、横島は木乃香の話に答えた


「昔はここでたくさんの仲間が暮らしてたからな…」

横島は懐かしそうに微笑んでいた

そして、昔を思い出していた

ここを作った時は、まだみんな生きていた…


当時、人魔だった横島は、すでにルシオラの知識や記憶を受け継いでいた


そして、ルシオラの記憶を元に、アシュタロスの隠しアジトを発見したのだ


その後、ここを自分達のアジトにする為に、ルシオラの知識にある魔術と、斉天大聖老師にならった神術を使って住みやすいように、改造したのだ

しかし…

この世界の元になったエネルギーは、アシュタロスの残した宇宙のタマゴを流用したのは、誰に言わなかった秘密だった…


その時…

「ポー! ポポー!」

ハニワ兵が横島の前にやってきた

「ああ、研究室に行くから飲み物を頼むよ」

横島はハニワ兵に話した

「ポー!」

ハニワ兵はすぐにどこかにいった


「キャー! 可愛い~! 今のは何なん!?」


木乃香は興奮したように目を輝かせて、横島に聞いてきた


「今のはハニワ兵だよ。 使い魔みたいなやつかな… ここの維持管理をしてるんだ」

横島は目を輝かせた木乃香に驚いていた

「いいな~ ウチも欲しいな~」

木乃香はハニワ兵を追いかけ行きそうだった

「お嬢様、落ち着いて下さい」

刹那は少し困ったように木乃香を止めた

「あ~ん… 行ってもうた…」

木乃香は残念そうに横島を見つめていた…


「すぐに会えるよ。 あげるのは無理だが、また会いに来てもいいよ」

横島は興奮気味の木乃香に苦笑いして話した


横島達は、先ほど横島が居た研究室に着いた


中に入ると木乃香達は珍しそうに周りを見ていた

「なんか… 悪の基地みたいです…」

夕映は多少遠慮しながらも、はっきり言った

「そうやな~ 怪獣とかが似合う部屋やな~」

木乃香は夕映の話に頷いていた


「元々、魔族が使ってた研究室だからな… 別に俺の趣味な訳ではないからな」

横島は苦笑いしながらも、誤解が無いように説明した


「そうですか… 私はてっきり横島さんの趣味かと…」

夕映は珍しそうに色んな物を見ていた

「昔はインテリアとか気にしてる余裕が無かったからな… ああ、あんまり触らないでな。 危険だから」

横島は部屋にある物に興味津々の木乃香達に、苦笑いしてお願いした


「ポッーポー!」


ハニワ兵がジュースと果物を持ってきた

「あっ! ハニワさんや~ 可愛いな~!」ハニワ兵は木乃香に捕まった

木乃香はハニワ兵にスリスリして喜んでいた


「あはは… とりあえず、ジュースと果物食べて待っててよ。 それはここで採れた物だからさ」

横島はハニワ兵を抱きしめて嬉しそうな木乃香に苦笑いした

そして、木乃香達にジュースと果物を進めた

「ここは畑もあるのですか?」

刹那は横島の話に驚いて聞いた


「ああ、最近は減らしたけどな… 畑もあるし、家畜もいるぞ? ここは異空間のアジトだからな… 中だけで自給自足出来る仕組みなんだよ」

横島が説明すると、刹那は感心して聞いているし、夕映は興味津々で目を輝かせていた


木乃香はハニワ兵に夢中だった…

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