横島はその後、いつのように昼ご飯を木乃香達と食べて、一足先に家に帰った


そして、自宅の地下に行った

地下には何も物がない部屋があった


コンクリートむき出しの地下室には、不釣り合いな扉があった…

その扉は逆天号の内部にあった扉と似ている形をしていた

「コード・横島忠夫…」

横島がそう呟くと扉は開いて、中に入った


扉の中は全く違う世界だった…


それはまるで妙神山のように、中華風と日本家屋が混じったような部屋だった


窓の外は自然が溢れていて、遠くには山や海も見えた


横島は特に気にした様子も無く部屋の中を歩いていく


廊下を歩くと部屋がいくつもあり、広い家なのがわかった


しばらく進むと、また入り口のような扉があった

和風と中華風の混じった、落ち着いた感じの廊下に、その扉は酷く不釣り合いだった…


横島が扉の中に入ると、小さなハニワが掃除をしていた


「ハニワ兵、変わりないか？」

横島はハニワ兵に話しかけた

「ポー！」

ハニワ兵は言葉は話せないようだ
「そうか。 ありがとう…」

横島はハニワ兵にそう話すと中に入る


その部屋は逆天号の内部のような部屋で、窓なども無かった

広さはかなりあり、まるで体育館のようでもあった

部屋には様々な物が置いてあり

機械のような物から、神通混やら破魔札やら…

本当に様々だった…

横島が中に入ると自然に明かりがついて、横島はその中を何か探しながら歩いていた


「うーん… どこだったかな～」

広い部屋に困ったような顔で、しばらく何かを探していた…


「おっ！ あったな～ これを探してたんだよ」

横島はそう言って、宝石箱の中から精霊石を一つ取り出した

横島は他にも金属などをいくつか集めて、また別の部屋に行った


次の部屋も逆天号の内部のような部屋だったが…


中は、壁一面の巨大なモニターやパソコンなどがあり、逆天号のコックピットに似ていた


普通のパソコンもあるが、魔族が使う文字のパソコンなどもあり、それらが複雑に繋がっていた


横島は大きなテーブルの上に荷物を置いて、金属を加工しはじめた　
　
それから２時間ほど、横島は集中しながら何かを作っていた…

金属は指輪の形になり、小さな精霊石がついていた


「ふー、後少しだな… 後は呪法を組み込めば完成だな」

横島は指輪を細かくチェックして、満足そうに微笑んだ


その時…


ビービー！

ビービー！


警報のような音がなり響いた

巨大なモニターが付き、横島の家の玄関を映していた


玄関には木乃香、刹那、夕映が居た


「あ～、もう学校が終わる時間か… 修行の約束してたんだもんな…」

横島は時間を忘れていたらしく、うっかりしていた


「後少しなんだよな…」

横島は考えながら、部屋を出て急いで家に向かった


横島が玄関を開けると笑顔の木乃香達がいた


「横島さん、迎えに来たえ～」

木乃香は笑顔で横島に話しかけた

「ありがとうな、今ちょっと作業中だからさ… 中に入ってよ すぐ終わるからさ」

横島は笑顔で木乃香達を中に入れた


「何をしてたんですか？」

夕映が不思議そうに横島に聞いた
「ああ、木乃香ちゃんの魔力を抑えるアイテムを作ってたんだよ。 今の木乃香ちゃんは魔力が不安定なんだ… 魔力のコントロールを覚えるまで、魔力を抑えないと、目立ってまた狙われても厄介だからな」

横島は夕映を見ながら説明した

「そうだったんですか… よろしければ、作るとこを見たいのですが…」

横島の話は夕映の知的好奇心をくすぐったらしい…

夕映は目を輝かせて横島にお願いした


横島はそんな夕映に苦笑いしたが…


「うーん… わかった。 でも本当に秘密だよ。」

横島は夕映や木乃香や刹那を見て言った

三人は大きく頷いた