その一

ネギは最初は防いでいたが、途中から全然ダメだった

「この程度でへばるで無いね! 次アル!!」


古は次に大量の木人を用意していた…


「これは…」

ネギは驚き木人を見ていた

「中武研名物 真・木人拳アル ロボ研謹製の自動木人の性格な攻撃 これをかわしつつ丘の麓まで行くアルよ」

古は自信満々の表情でネギに話した


「ハイ」

ネギは元気よく向かって行くが…

「わわわ… たたた大変ですよ コレッ」

ネギは目に涙を溜めて木人と戦っていた

相手はロボなのである…

それが大量にネギに迫ってきていた

ネギはあっと言う間にやられてしまった…


「なんと!? もうへばったアルか 情けない!! この後、まだ鉄ゲタ10キロマラソンとか、ワンインチパンチとか色々アルのに…」


古は疲れて倒れているネギにショックな様子で話した



「なあ… 古ちゃんはいったい何の特訓してるんだ?」

横島達は自分達の修行を中断して、そんなネギと古を見ていた


「さ… あの特訓で茶々丸さんに一撃入れれるとは思えませんが…」

刹那は不思議そうに首を傾げた

「ネギ君面白いことやってるね!」

まき絵はコントのようなネギの特訓を笑って見ていた


「そもそも、クーフェさんに短期間で勝つ方法を考える修行を頼むのは間違ってる気がするです。」

夕映は冷静に話した

「まあ、バカレンジャーだからな… 本当は中国拳法より、勝ち方を考えて欲しかったんだが…」

横島は苦笑いしていた

古が一番苦手な相談なんだから…


「クーちゃんもネギ君も一生懸命なんやけどなー」

木乃香も少し苦笑いしていた


そんな時、明日菜が戻ってきた


「何アホなことやってんのよ」

明日菜は呆れながら古とネギに話しかけた


「昔のマンガや映画を参考に地獄の特訓メニューを考えたのは失敗だったかナ」

古は首を傾げながら話した

「くー老師!?」

ネギはショックで叫んだ


「そう言う練習は毎日やらないとダメなんじゃないの?」

明日菜は呆れた様子で呟いた



「俺達は頑張ろうな…」

横島は明日菜と古の会話を聞いて疲れたように呟いた


その後…

昨日のように、無理しない程度に運動して…

そして学校へ行った


午前中…

ネギや木乃香達は授業をしていた


横島は屋上で空を眺めていた

「ここにいたのか…」

そんな横島の元に来たのはエヴァだった

「エヴァちゃんサボりか?」

横島は軽い調子で話した

「私に中学生の勉強など必要無い… それに10年も学校に通ったのだ。 もういらん」

エヴァは少し不機嫌そうに話した

「まあな… 俺やエヴァちゃんが役に立つ知識は無いよな」

横島は苦笑いしていた


「すっかり教師が板についたみたいだな… あいつらが騒いでたぞ?」

エヴァは横島を見てニヤリとして話した

「俺のガラじゃないんだがな… なんでこんなことになったのやら…」

横島は苦笑いしたまま呟いた


「坊やの方は相変わらずみたいだな…」

エヴァは困ったような表情で話した

「ああ、力と精神がアンバランス過ぎる… しかも子供の割に考えが頑固だ。 困ったもんだ」

横島はヤレヤレといった様子で話していた

この数日

ネギの修行を見ているが、ただ闇雲に力を求めすぎる…

まだ子供なネギが精神的に追いついてないのだ…


横島とエヴァはそんな話をしながら、空を見上げていた


空は綺麗に晴れて、どこまでも青かった…

屋上に吹く風は緩やかで、横島とエヴァに爽やかな風を届けていた…


横島とエヴァは、そんな平和で優しい世界で、お互いどこか似ていると思った


二人共、壮絶な過去をもつだろう…

それを感じていた


エヴァは何百年も魔法使いに、敵と狙われ生きてきた…


横島は50年以上、神魔と戦ってきた…


そんな自分達が、普通の中学生に混じって平和に生きているのに、違和感を感じても仕方なかった…
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