「すごい、素晴らしかったよ。 気持ちの伝わってくるいい演技だった… その調子でやれば、合格すると思うぞ？」

横島は優しく微笑んでいた


「本当に？」

まき絵は恥ずかしそうに横島を見ていた

「ああ、本当にそう思うよ。 あと３日その調子で練習すれば大丈夫だよ」

横島はアドバイスのつもりで優しくそう話した

まき絵は嬉しそうに横島を見つめていた…


そして、周りではそんな二人の微妙に甘い空間をみんな見ていた


「横島さんは何の照れも無く誉めるわね…」

明日菜が感心半分呆れ半分で呟いた

「あれで、まき絵さんを落としたんでしょうね…」

刹那は少し複雑そうな表情で呟いた

「まきちゃん顔が幸せでいっぱいやな～ 横島さんは全く気がついてないけど…」

木乃香は困ったように話した


「あの人の優しさは反則です…」

夕映はため息まじりに呟いた


「まき絵… 完全にイッちゃってるね…」

亜子は木乃香達やまき絵を見て、その複雑な関係に苦笑いしていた


「あれで、本人には全く口説く気持ちが無いのが不思議だわ…」

明日菜は首をひねっていた

古やのどかは、目の前の甘い空間を興味津々で見ていた


ネギはイマイチ理解していなく、首を傾げていた



そうして、食事をした後はそれぞれに修行をはじめた


ネギと古はそれからも頑張っていたが…

木乃香達は軽く運動をしてすぐに終わった


横島は木乃香達の体力を考えて、無理をさせるつもりは無かった

ゆっくり体力をつけて、体を慣らして行けばいいと考えていたのだ


そして、体力がある明日菜と、元気なまき絵の修行に付き合っていた


「明日菜ちゃん、力を抜いてな… まずは体に動きを覚えさせるだけでいんだ」

横島はついつい力が入る明日菜に、苦笑いしてアドバイスした

「はい！ つい、力が入っちゃって…」

明日菜も苦笑いしていた

修行をするのが待ち遠しかったようだ…


明日菜の相手は基本的に刹那が勤めていた

横島は木乃香達やまき絵など、みんなの修行を見る為

剣術の基本がしっかりしていて、明日菜の修行相手にはピッタリだったのだ

「あんまり厳しく剣術の型にこだわる必要は無いけど、基礎の動きは大切だからさ… 後はそれを自分のモノにすればいい。 まあ、焦らないで頑張ってな」

横島は笑顔で話した

「はい！ 頑張ります！」

明日菜は笑顔でまた刹那と基礎の動きを続けた


そして、横島はまき絵の演技を見て一般的なアドバイスをしていた


「横島さん、先生らしいな～」

木乃香は明日菜やまき絵に、アドバイスをしていた横島を、笑顔で見ていた

「そうですね… 本当に先生に向いていると思うです」

夕映は少し疲れた様子で休みながら話した

「自分に対する好意以外は敏感だからね…」

のどかは不思議そうに話した


そうして日が暮れる頃、その日は終わった


「みんな、お風呂でしっかり温まって、ゆっくり寝て疲れをとってな」

横島は木乃香達に話した

「ネギもだからね！ お風呂嫌いでも入れるからね！」

明日菜は風呂嫌いで微妙な顔をしていたネギに言った

「え～！ そんな…　アスナさん…」

ネギは顔に冷や汗を浮かべて困っていた

「やっぱり子供なんだな～」

ネギの子供らしい場面を見て横島は面白そうに呟いた

「ネギ君は普段は子供やえ～ たまに寝ぼけてアスナの布団に入り込むからな～」

木乃香は笑いながら話した


「そうなんですか！？」

木乃香の話に一番反応したのは、のどかだった…

「アスナがお姉ちゃんに似てるみたいでな～ 間違えるんよ」

少し不安そうなのどかに木乃香が説明した

「なんだ… 良かった…」

のどかは安心したように呟いた