その一

「ええ、学校帰りの夜に怪しい人に襲われたです… その時偶然近くに居た横島さんが助けてくれました。 その縁がきっかけで横島さんは麻帆良に住むことになりました」

夕映の話を明日菜達は興味深そうに聞いていた

「そうなんだ~ いいな~ 私も仲良くなりたいな~」

まき絵はニヤニヤと何かを想像していた…


そんなまき絵を夕映達は苦笑いして見ていた

「へ~ 横島さんとの出会いって偶然だったのね…」

明日菜は気を取り直して夕映に話した

「はい… あの日の出会いが無かったらと思うと…」

夕映は考え深げな表情で話していた

「夕映や木乃香にとっては運命の出会いなんだね」

のどかが遠慮がちに話した


夕映は顔が少し赤くなった

「別にそんな意味では…」

夕映はモジモシとつぶやいた


「横島さんって不思議な人だよね…」

のどかは夕映を微笑ましく見ながら話した

「はい… 今までに出会ったことのない人です。 誰よりも強く…、優しく…、そして… 悲しみを抱えた人です」


夕映はつらそうな表情で話した

のどかや明日菜は、そんな夕映を見つめていた


「ねえ? 横島先生ってそんな強いの?」

まき絵はいつの間にか妄想からかえっていた

「はい… 古さんよりも強いですから…」

夕映は少し悩んだが、魔法を抜いて普通の人として話した


「へー! それは凄いねっ!!」

まき絵は目を輝かせて話した


古の強さは麻帆良ではかなり有名なのだ…

それより強いと聞き、まき絵は横島に対して更に憧れを強めた

「まあ、常識外れの強さなのは確かだわね… 刹那さんも子供扱いなんだから…」

横島の強さを知る明日菜は苦笑いしていた


それから、横島達やネギ達は放課後にまた集まる約束をして、学校の為一度寮に帰った



そして、放課後…


横島達は再び集まっていた

ネギは古と拳法の修行をして横島達は見ていた


そこにまき絵と亜子が大量の弁当を持ってきた

「横島先生ー! お弁当たーくさん作ってきたよー!」

まき絵達は重箱に何段も弁当を持ってきた

「まき絵ちゃんありがとうな~ ってかすげー豪華だし、量もたくさんだな~」

横島は驚いたが、笑顔でまき絵の頭を撫でていた

まき絵は顔を赤らめて嬉しそうに笑っていた


「ひやー すごいな~ まるでおせちや」

木乃香は驚いて言った

「あはは… まき絵ったら張り切っちゃって… みんなで食べてよ」

亜子は木乃香達に苦笑いして話した


そして、ネギ達も交えてみんなでまき絵の弁当を食べていた


会話はネギの試験の話や、まき絵の選抜テストの話になっていた


「まき絵大丈夫なの?」

先日演技が子供っぽいと言われた事を知る亜子が、心配そうに聞いた

「うん! 横島先生と特訓するから大丈夫だよ!」

まき絵は元気いっぱいで答えた


「横島先生って新体操わかるの?」

亜子は不思議そうに聞いた

「いや~ 新体操はあんまりわからないんだが…」

横島は苦笑いしていた

「大丈夫だよ 信じてるから! そうだ! 今からやってみるから見ててね!」

まき絵はそう話して、制服のままリボンを持ち新体操の演技を始めた…


柔らかく綺麗な演技だった

楽しそうな嬉しそうな表情のまき絵の新体操を、横島達は見ていた

だが…
パンツが丸見えだった…

「パンツ丸見えやん」

亜子は額に汗を浮かべて呟いていた

そして横島も、少し困ったように見ていた…

あそこまで当たり前のように、パンツを見せられると注意も出来なかった…



「え…と… こんな感じだけど…」

まき絵は演技が終わり、少し恥ずかしそうに横島達を見た


「すごーい!」

明日菜が驚いて言った

パチパチパチ…


木乃香や刹那達も思わず見入っていた


「すごい上手いわ~」

「はい、お見事ですね…」

木乃香と刹那も感心していた



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