その一

「夕映ちゃんもありがとうな」

横島は夕映に笑顔で話した

「いえ、私は手伝っただけです」

夕映は少し顔が赤かった…

嬉しそうな木乃香、茶々丸、夕映

一方、少し悔しそうな刹那とエヴァ

戦闘では横島の力になっている二人だが…
料理では全く逆の立場だった…


そんな感じで、賑やかな食事が始まった


そんな中、ネギは上の空で先ほどのことを考えながら食事をしていた…

「ほら、ネギ… 食事中は考えごとしないの! こぼしてるわよ」

明日菜は苦笑いしながら、ネギのこぼしたとこを拭いて話した

「すいません。 アスナさん…」

ネギは謝り、気をつけながら食べ出した…


「ネギは明日の朝から古と拳法の修行だろ?」

横島はふとネギを見て聞いた

「はい、さっそく明日からお願いしました」

ネギの答えに横島は少し考えた

「どうせだから、明日菜ちゃんも体術の基礎をやるか?」

横島は考えて明日菜に話した

「横島さんいいの!?」

明日菜は嬉しそうに言った

「ああ、基礎中の基礎だからな…人前でもいいだろ。 明日菜ちゃんはアーティファクトの剣を生かした剣術だから、ネギとは別の体術がいいな」

横島は笑顔で明日菜に話した

「横島さん、ウチもやりたいな~」

「私もお願いします」

木乃香と夕映も続けて横島にお願いした

「うーん… 二人は体術の前に体力作りからだな… のどかちゃんも一緒にやるか?」

横島はのどかを見た

「私もいんですか?」

のどかは少し驚いていた

「ああ、かまわないよ。 3人は普通に体力作りからだからな…」

横島が笑って話すとのどかは嬉しそうに頷いた


「刹那ちゃん、手伝ってくれるか?」

そして横島は、一人寂しそうな刹那に話した

「はい、喜んで!」
刹那も嬉しそうに微笑んで返事した


結局、明日の朝に明日菜、木乃香、夕映、のどかも体力作りをすることになった


夕食が終わると、木乃香達は一足先に寮に帰った

横島は残り、エヴァとチャチャゼロと酒を飲んでいた…


「坊やにも困ったもんだな… なぜあの若さであれほど、頭が固いのだ?」

エヴァは少し呆れたように話した


「さあな… 普通の子供じゃないからな… 過去に何かありそうだが…」

横島は少し考えて話した

ただ父親を探したいだけではないだろうと、横島は思っていた…

あまりに力を欲している…

危ういほどに…

それには何か秘密がありそうだと思っていた

「あの考え方では戦い方以前の問題だな…」

エヴァはネギの試験やその後を考えて頭が痛くなりそうだった…


「もう一つの試験はどうするんだ?」

横島はふと思い出してエヴァに聞いた

「もう一つはお前が出したらどうだ? 私とお前が坊やを試験するのだし…」

エヴァは少し考えて話した

エヴァは本当は自分が出すつもりだったが…

横島が出す試験に興味があった


「エヴァちゃんはどんなやつを予定してたんだ?」

横島は不思議そうに聞いた

「私は坊やにある選択を選ばせるつもりだった… マギステル・マキになり世界を守るか… 悪と呼ばれて仲間を守るか… その答え次第で決めようとな…」


エヴァは酒を飲み答えた

「そうか…」
横島は言葉少なく考えた

確かにネギにはうってつけの選択だろう…


「なら、俺がネギにそんな幻術を見せよう… ネギがその幻術の中でどうするかを試験にしよう」

横島はふと思い付いて話した

横島自身は様々な幻術を使える

自身や物の姿を変える術から

相手の精神に幻を見せる術

そして、光で幻を作る術まで、多種多様だ

それは、横島の中には妖弧と蛍の二人の幻術使いの能力がある為だ


「それはいいな… 坊やが本能的にどんな行動をするか楽しみだな…」

エヴァはニヤリと笑った


こうして、ネギの試験内容は決まった
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