▼狐の夢・第3話の参
『狐の夢』第3話の参
「あざーしたー」
全く感謝の心の篭っていない言葉を背中越しに聞きながら、一人の美女がコンビニを出る。
店に並べてあったお稲荷さんがすべて詰まった袋をその手にぶら下げ、目指すはある男のアパート。
軋む階段を登り電気のついていない一室の前に立つと、軽くため息をついた。
(はぁ、やっぱりね…)
コンコン……
ノックをしても返事が無いことは予想していたことなので、鍵の掛かかっていないドアを開ける。
「入るわよ、横島」
そう言いながら彼女が中に入ると、この部屋の主の少年は暗闇の中をボーっと窓から外を眺めていた。
大体そんなことだろうと当たりをつけていた彼女は電気をつけ、ワザと明るい口調で話しかける。
「ねぇ横島、どうせ晩御飯食べてないんでしょ?
お稲荷さん買ってきたから一緒に食べましょ」
どうやら彼女は食事もとっていないであろう横島を心配して、わざわざ買い物をしてきてくれたようだ。
中身が彼女の好物しか入っていないのはご愛嬌だ。
「あざーしたー」
全く感謝の心の篭っていない言葉を背中越しに聞きながら、一人の美女がコンビニを出る。
店に並べてあったお稲荷さんがすべて詰まった袋をその手にぶら下げ、目指すはある男のアパート。
軋む階段を登り電気のついていない一室の前に立つと、軽くため息をついた。
(はぁ、やっぱりね…)
コンコン……
ノックをしても返事が無いことは予想していたことなので、鍵の掛かかっていないドアを開ける。
「入るわよ、横島」
そう言いながら彼女が中に入ると、この部屋の主の少年は暗闇の中をボーっと窓から外を眺めていた。
大体そんなことだろうと当たりをつけていた彼女は電気をつけ、ワザと明るい口調で話しかける。
「ねぇ横島、どうせ晩御飯食べてないんでしょ?
お稲荷さん買ってきたから一緒に食べましょ」
どうやら彼女は食事もとっていないであろう横島を心配して、わざわざ買い物をしてきてくれたようだ。
中身が彼女の好物しか入っていないのはご愛嬌だ。