「横島さん達の連絡が遅かったので、携帯電話に付けてあった発信機を頼りに二人を探し出したんです。
横島さんもタマモちゃんも意識を失っていたので白井先生に診てもったところ、命に別状はないとのことでした。
念のため入院も考えたのですが、ベッドが空いていなかったこともありアパートへ運んでもらったんです」

おキヌの説明で大体の状況を理解した横島は

「そっか、ありがとうおキヌちゃん。シロもな」

と笑顔でお礼を言った。

その笑顔を見たおキヌは

「ボンッ！」という音が聞こえてきそうなほど真っ赤になり、俯いてしまった。

しかし横島にはおキヌが真っ赤になった理由が分からなかった。

（ありゃ、おキヌちゃん風邪でもひいたのか？）

相変わらず自分に寄せられる好意には鈍感な男である。

「き、今日はゆっくり休んでくださいね、美神さんもそう言っていましたし…／／／」

未だ赤い顔のまま、おキヌはそう言ってシロと一緒に事務所に帰っていった。