▼狐の夢・第2話の弐

その言葉を聞いた横島は

「お、おいそれってどういうことだ?」

と慌てて問い直す。

「ふふっ、それは自分で考えなさい」

横島の問いにもルシオラは柔らかく笑ってそう答えるだけだった。

「じゃ、そろそろ行くね?」

「あぁ、またな」

「えぇ、また…」

そう別れの挨拶を交わす二人の顔に、悲しみの色は少しも見られなかった。


(ふふっ、今度逢う時は『パパ』かしら?)

ルシオラがそんなことを考えているとはまったく知らないまま、横島は再び眠りに付いた。
眠りに付く横島の顔には、笑顔が浮かんでいたそうだ…
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