クスクス笑いながらルシオラが問いかけてくる。

「アイツ部屋に来るたびに聞いて来るんだよ、ルシオラのこと。
『何が好きだったか』とか『どんな人だったか』とか…
だからかな、アイツにお前のこと話してるうちに、お前がいつもそばにいてくれてる気がしてさ」

「まぁ確かにアイツのお陰かな～」と、少し恥ずかしいのか、ポリポリと頬をかきながら横島が呟いた。

「タマモちゃんを大切にしてね」

ルシオラが笑いながらそんなことを言い出した。

それに対して

「あぁ、大事な事務所の仲間だからな！」

と力強く横島が答える。

（そういう意味じゃないんだけど…）

相変わらずな横島にルシオラは思わず心の中で苦笑いとため息を漏らす。

やがてルシオラの身体がぼんやりと透け始める。

「そろそろ行くね、ヨコシマ」