▼狐の夢・第一話参

横島にはそんなタマモの気遣いが嬉しかった。

しばらくの間二人は無言であったが、思い出したかのようにタマモが口を開いた。

「ねぇ、ルシオラさんのこともっと詳しく教えてよ」

「他人が聞いても面白くないと思うんやが…」

「私が聞きたいんだからいいじゃない」

………

……






それから数ヶ月、タマモはしょっちゅうアパートへ遊びに来て時には笑いながら、時にはジト目で呆れながらもルシオラ達の話を横島から聞き出すのであった。
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