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「うん、美味しいですよ」

閉店後、横島は彼女が作ってくれた料理を本当に美味しそうに食べていた。
刀子が作った料理は実際美味しかったのだが、作った本人としては横島に食べてもらうまで不安だったらしい。

横島からの評価を貰いようやく安心したのか、刀子も食事に手を付け始めた。

「ところで横島くん、教えてもらった料理の中でトマトを使ったものが多かったのは何か理由があるのかしら？」

刀子としてはただ単純に疑問に思ったことを口にしただけだったのだが、その問いに対する答えは刀子の心の中に灯っていた横島への仄かな思いを燃え上がらせる。