▼竜神様はお年頃
「え、えっ!?た、忠夫さん?」
その会話が聞こえた瞬間、見事に世界は止まった………
「ガシッ!」
臨戦体制の横島の両肩を、何者かが万力のような力で掴み上げた。
『後ろを振り返ってはいけない』と本能が訴えかけて来る。
『このまま逃げてしまいたい……』という横島の願いはあっさりと打ち砕かれた。
「……………『シャオ』?」
「……………『忠夫さん』?」
蛍っ娘と狐っ娘の低い呟き声が横島に突き刺さる。
「そういえば忠夫、ウチのお店で売ってるお豆腐が2日に1回の割合で2丁ずつ無くなるんだけど、
なにか知らない?」
「(ぎくっ!)イヤダナァたまもサン、ナ、ナニモシリマセンヨ?」
「ねぇヨコシマ、2日に1回の割合でバンダナを巻いた男の人が小竜姫さんに何かを持って来るらしいんだけど、
心当たりはあるかしら?」
「(ぎくぎくっ!)ダ、ダレガソンナコトヲ……?」
タマモとルシオラの確信を持った質問に、しどろもどろになりながらもなんとか惚けようと逆に質問で返す。
その会話が聞こえた瞬間、見事に世界は止まった………
「ガシッ!」
臨戦体制の横島の両肩を、何者かが万力のような力で掴み上げた。
『後ろを振り返ってはいけない』と本能が訴えかけて来る。
『このまま逃げてしまいたい……』という横島の願いはあっさりと打ち砕かれた。
「……………『シャオ』?」
「……………『忠夫さん』?」
蛍っ娘と狐っ娘の低い呟き声が横島に突き刺さる。
「そういえば忠夫、ウチのお店で売ってるお豆腐が2日に1回の割合で2丁ずつ無くなるんだけど、
なにか知らない?」
「(ぎくっ!)イヤダナァたまもサン、ナ、ナニモシリマセンヨ?」
「ねぇヨコシマ、2日に1回の割合でバンダナを巻いた男の人が小竜姫さんに何かを持って来るらしいんだけど、
心当たりはあるかしら?」
「(ぎくぎくっ!)ダ、ダレガソンナコトヲ……?」
タマモとルシオラの確信を持った質問に、しどろもどろになりながらもなんとか惚けようと逆に質問で返す。