「…おかしいですよね？魔王を倒そうとしてる勇者の子供が仲間に裏切られて魔物にやられるなんて」

アルスは鎮痛な顔で横島に問いかける。

「…そんな事ないよ」

「嘘なんてつかないで！」

「嘘じゃないよ、それにアルスちゃんは俺が守るよ」

「いいの分かったの！魔王バラモスを倒すなんて私には無理だって！それに…」

アルスは涙を流しながら横島に感情をぶつける。

「それに？」

「一緒にいれば魔物に狙われるんだよ！それなのに私と一緒なんて楽しい訳ないじゃない！」

「！！」

その時横島の頭にある言葉が流れた。

『楽しいわけないわね、わたしとドライブしたって…』

『一緒にここで夕日を見たね、ヨコシマ…』

呆然としている横島に言葉を続けるアルス。

「だからヨコシマさん、アナタは私から離れた方がいい…？」

最中急に肩をつかまれる。