▼横島クエスト 第二話

「忍び足ってすげーな、レベルあがらんけど“ガサッ”ん?そこの茂みに何か居るのか」

物音が聞こえた茂みの方を覗き見る横島。
そこでは1人の少女が数匹の魔物に囲まれていた。

「止めて、離して!」

「諦めな、お前は仲間に売られたんだぜ」

「そうそう、英雄の娘はモンスターに高く売れるからとか言ってな」

「兄貴、売る前に味見をしやそーぜ…」

1匹の魔物が彼女の服に手をかけ引きちぎる。

「きゃっ!やだ、いやだ!メラ!」

とっさに火の魔法を唱えるがアッサリとそれは交わされてしまう。

「ヤバ!直ぐに助けに入りたいが、奴ら強い、奇襲しか…」

その中、少女が捕らえられてしまう。

「所詮人間が魔王を倒すなんて無理なんだよ!」

「そんな事ない!」

「ケケケ、事実世界と引き換えにお前を人間は差し出し…“ズバッ”…ギャー!!」

その台詞を言い終わる前に魔物の腕が吹き飛ぶ。

その背後に華麗に着地をする男が1人、それは光り輝く栄光の手を構える横島だった。
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