▼DesiresQueen 第十話

だが、その時門は開いた。

「あれ、お客様ですか?」

しかしその場には今だトリップ中の奴がいた。

「しょーりゅ~…ゲフン失言!管理人さ~ん、性別も種族をも越えた禁断の愛を!」

駿足で彼の手を握る横島。…?彼?

『ジ、ジークフリード小尉!不用意に扉を開かれては困ります!我らにも役目というものが…!』

「固いこと言わないで下さいよ、僕も退屈してたんですから」

ジークは軍属なのに軽い性格のようである。

「あなたのお名前は?紹介状はお持ちですか。」

ジークは抗議する鬼門をおいて、美神に話しかけた。

「―私は美神令子。唐巣先生の紹介だけど…」

美神は神父の紹介状を取り出し、ジークへと差し出す。

「唐巣…?……??………???誰でしたっけ?」

「先生は知ってるようなこと言ってたけど?」
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