▼DesiresQueen 十三話

『これが紅ユリの最後の力、双文珠よお願い!』

そして双文珠とビンを自分の腹に押し付ける。

それと同時に女は光に包まれ、暫くして光がおさまり手にしていた双文珠とビンの中の金色の輝きが消えていた。

『成功だな、それじゃあ後は頼んだぜユリコ』

男はユリコと呼んだ女に頭を下げると立ち上がった。

『もう行くのかい?それならこの子に一言掛けてあげな』

ユリコに呼び止められた男は引き返しその腹に手をあてる。

『早く大きくなれよ、俺の翼は姫さんに預けたままにしておくぜ、また会えたら…そうだな世界中で結婚式でもしようぜ、まあ一人花嫁は多くなるがな』

『まさに‘生まれる前から愛しておりました’って訳ね、親としては複雑な心境だけど…兎に角あんたなら心配ないとは思うけど気をつけて行きな!』
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