▼DesiresQueen 十三話

『そういえばネギ君はどうするの?』

『俺の側にいれば危険が伴うからな、知り合いに任せることにした』

『そうね…私が連れていければいいんだけど』

重たい雰囲気がその場に流れ始める。

“ネギ…?”

『ネギも驚くだろうな、自分の母親が年下なんて』

その雰囲気を払拭すべく男が話を変える。

『その事だけど、この子は箱舟で暫く育てようと思うの、元老院の動きも気になるしね』

『流石は紅き翼の頭脳の紅ユリだな』

『あら?今は只の主婦よ』

『只の主婦ね…』

『何か言いたいことでもある?』

男はその女の問いに無言で首を横にブンブンと振っていた。

『よろしい、それじゃあ始めるわよ!』

女はそう言うと、手のひらに力をこめた。

すると手が光り、それが止むと一つの珠があらわれた。

女は珠に‘転/生’と念を込める。
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