「威勢のよろしいことで…なんですか横島さん？」

「あそこに猿が紛れ込んでんだけど」

「猿ですか？“老師！こんな所で何をやっておられるのですか？”」

ジークは普段はとある空間にこもっている上司が現れた事に驚くのであった。

『キーッキーッウキー“ちょっと気になる娘がおってな少しの時間借りるぞ”』

傍目から見れば猿が人を馬鹿にしてるように見える。

だが一柱と一匹は念話をしているのである。

「いつの間にか入り込んだんですかね“娘って横島さんの事ですか？”」

その問いかけにウキッと歯茎を剥き出しにして応える猿。

「何かあの猿を見てるとバカレッドを思い出すのだが」

『プッ、モシカシテオ家ガ恋シクナッタノ？』

「黙れ小動物！」

哀愁を漂わしたエヴァを挑発する桃太郎。

横島を中心としてグルグルと追いかけっこが再び開始される。

しかしそこには先程苦労してケンカの仲裁をしていた幽霊の存在がいた。