新しき絆
魔鈴がタマモとシロに説得されている頃
魔法料理魔鈴の周りにはガラの悪い連中がウロウロしていた
「兄貴、なんでこんな場所見張らなきゃならないんすか?」
誰が見てもチンピラに見える20代の男は、車の後ろに座る男に話しかける
「知らん。 組長からの命令だ」
後ろの男は一見普通の姿だが、目つきや表情がタダのチンピラより違う凄みがある
だが彼は少し不機嫌そうだ
「黙って見張ってろ。 出入りする人物を全部写真に写せばいい」
運転席に座るチンピラにそう命令して、自分は目を閉じる
そしてその怪しい車を遠くから見つめている男が2人
一人は雪之丞である
気配を消して魔鈴の店を静かに見守っている
そしてもう一人はクロサキであった
彼は雪之丞とは別に見張っており、魔鈴の店の斜め向かいのアパートの一室からその様子を見守っている
(あいつら堅気じゃねえな… 魔鈴の店を写真に撮ってやがる…)
雪之丞は顔をしかめてチンピラの乗る車を見張っている
「そこに居るのは誰だ!」
雪之丞は自分の後方の曲がり角を見て問いかける
「さすがね… 雪之丞君」
「あんたは横島の…」
雪之丞は現れた百合子に一瞬驚いたが、すぐに静かに黙る
「着いてきて、少し話もあるし…」
百合子は雪之丞を連れて行こうとするが…
「いや、俺は…」
雪之丞は困った様子になる
タマモとシロの護衛は魔鈴の店内に居るうちは大丈夫だが、怪しいチンピラの車から目を離す訳にはいかない
「大丈夫。 あの連中なら私の知り合いが見張ってるから」
百合子はニッコリ微笑んで歩き出す
(やっぱりこの人はタダ者じゃねえな…)
雪之丞は百合子の言葉を信じて後を着いていく
百合子が雪之丞を連れて向かったのは近くの喫茶店だった
百合子と雪之丞はお互いコーヒーを頼み一息つく
「雪之丞君、今の現状を何処まで調べたかしら?」
初めに話し出したのは百合子であった
「横島から一週間くらい前に美神美智恵が動き出したと聞いた。 俺はタマモとシロの護衛を頼まれて裏のツテで調べた結果、今月に入った辺りから美神美智恵がいろいろ動いてるらしいとわかった。 詳しくはわからなかったが、横島と魔鈴の関係はやはりバレてるらしいと言うとこまではわかった」
雪之丞は淡々と百合子に調べた内容を話していく
百合子が味方なのは、前回会った時に確認しているので迷いはないようだ
「美神美智恵を相手に一人でそこまで調べるなんて凄いわね」
百合子は素直に感心している
息子と同じくらいの年なのに、かなり優秀である雪之丞に驚いていた
「あんたが帰国したってことは、事態がもっと緊迫してるのか?」
雪之丞は百合子が帰国して、わざわざ自分に接触して来た意味を考えていた
ただの帰国なら自分を今ここに連れてくる必要は無い
そして先ほどの百合子の話で、雪之丞は百合子の目的をほぼ予想出来ている
「そうよ。 雪之丞君はかなり修羅場を経験して来たみたいね… 家の主人の会社に是非とも欲しいわ」
百合子は笑顔で雪之丞に話す
「俺は団体行動が苦手だ。 普通の会社とかは無理だよ」
雪之丞は少し苦笑いしている
「別にいいじゃないの? 雪之丞君みたいな人も会社には居るわ。 そんな人物も会社には必要よ」
百合子は笑顔で雪之丞を勧誘していた
「まあ、その話はこの件が片付いてからにしましょうか」
百合子はそう話すと真剣な表情になる
魔法料理魔鈴の周りにはガラの悪い連中がウロウロしていた
「兄貴、なんでこんな場所見張らなきゃならないんすか?」
誰が見てもチンピラに見える20代の男は、車の後ろに座る男に話しかける
「知らん。 組長からの命令だ」
後ろの男は一見普通の姿だが、目つきや表情がタダのチンピラより違う凄みがある
だが彼は少し不機嫌そうだ
「黙って見張ってろ。 出入りする人物を全部写真に写せばいい」
運転席に座るチンピラにそう命令して、自分は目を閉じる
そしてその怪しい車を遠くから見つめている男が2人
一人は雪之丞である
気配を消して魔鈴の店を静かに見守っている
そしてもう一人はクロサキであった
彼は雪之丞とは別に見張っており、魔鈴の店の斜め向かいのアパートの一室からその様子を見守っている
(あいつら堅気じゃねえな… 魔鈴の店を写真に撮ってやがる…)
雪之丞は顔をしかめてチンピラの乗る車を見張っている
「そこに居るのは誰だ!」
雪之丞は自分の後方の曲がり角を見て問いかける
「さすがね… 雪之丞君」
「あんたは横島の…」
雪之丞は現れた百合子に一瞬驚いたが、すぐに静かに黙る
「着いてきて、少し話もあるし…」
百合子は雪之丞を連れて行こうとするが…
「いや、俺は…」
雪之丞は困った様子になる
タマモとシロの護衛は魔鈴の店内に居るうちは大丈夫だが、怪しいチンピラの車から目を離す訳にはいかない
「大丈夫。 あの連中なら私の知り合いが見張ってるから」
百合子はニッコリ微笑んで歩き出す
(やっぱりこの人はタダ者じゃねえな…)
雪之丞は百合子の言葉を信じて後を着いていく
百合子が雪之丞を連れて向かったのは近くの喫茶店だった
百合子と雪之丞はお互いコーヒーを頼み一息つく
「雪之丞君、今の現状を何処まで調べたかしら?」
初めに話し出したのは百合子であった
「横島から一週間くらい前に美神美智恵が動き出したと聞いた。 俺はタマモとシロの護衛を頼まれて裏のツテで調べた結果、今月に入った辺りから美神美智恵がいろいろ動いてるらしいとわかった。 詳しくはわからなかったが、横島と魔鈴の関係はやはりバレてるらしいと言うとこまではわかった」
雪之丞は淡々と百合子に調べた内容を話していく
百合子が味方なのは、前回会った時に確認しているので迷いはないようだ
「美神美智恵を相手に一人でそこまで調べるなんて凄いわね」
百合子は素直に感心している
息子と同じくらいの年なのに、かなり優秀である雪之丞に驚いていた
「あんたが帰国したってことは、事態がもっと緊迫してるのか?」
雪之丞は百合子が帰国して、わざわざ自分に接触して来た意味を考えていた
ただの帰国なら自分を今ここに連れてくる必要は無い
そして先ほどの百合子の話で、雪之丞は百合子の目的をほぼ予想出来ている
「そうよ。 雪之丞君はかなり修羅場を経験して来たみたいね… 家の主人の会社に是非とも欲しいわ」
百合子は笑顔で雪之丞に話す
「俺は団体行動が苦手だ。 普通の会社とかは無理だよ」
雪之丞は少し苦笑いしている
「別にいいじゃないの? 雪之丞君みたいな人も会社には居るわ。 そんな人物も会社には必要よ」
百合子は笑顔で雪之丞を勧誘していた
「まあ、その話はこの件が片付いてからにしましょうか」
百合子はそう話すと真剣な表情になる