新しき絆
一方、車を走らせていた美智恵は怒りの表情を浮かべている
「冗談じゃないわ! 美神家の女が戦う前から逃げるなんて、絶対にありえない!」
ハルドルを握る手に力が入る
突然美智恵は冷静な顔になり、携帯でどこかに電話をする
「私です。 ちょっと調べて欲しいの。 相手は横島忠夫と魔鈴めぐみです」
美智恵は何故六道家が手を引いたのかを調べようとした
「この前話しましたよね? もうお会いすることが無いと…。 他を当たって下さい」
電話は突然切られる
電話をした相手は、去年の末に美智恵が横島を調べさせた裏の探偵であった
美智恵は彼の言葉など気にして無かったのだ
「ちっ!! どいつもこいつも…」
美智恵は再びどこかに電話をして、横島と魔鈴を調べさせる
やはり…、美智恵は引かなかった
その頃横島達は…
魔鈴の店で、バレンタインに売るチョコを作る手伝いをしていた
「手伝ってもらってすいません。 でも忙しいので助かります」
魔鈴は、手伝っている横島、タマモ、シロに申し訳無さそうに話す
店は普段通り開店しており、チョコとお客の両方をこなしている為、忙しいのだ
「人間って変わってるわね~ 何で告白にチョコあげるの?」
タマモには理解出来ない
「拙者は肉の方がいいと思うのでござるが…」
シロはチョコばかり見ているせいか、肉が恋しいようである
「ウフフ…、二人にもいずれわかりますよ♪」
魔鈴は一瞬横島を見つめて顔を赤らめる
そんな時、電話が鳴る
「はい、魔法料理魔鈴です。 ……はい? わかりました。 考えてみます」
魔鈴は電話を切ると、不思議そうに首を傾げて戻る
「なんかあったんすか?」
横島は魔鈴の表情に気がついて声をかける
「はい…、私がイギリス時代に居たオカルトゼミから電話がありまして、客員教授をしてみないか? とお誘いを受けました」
魔鈴は不思議そうに考える
卒業以来、連絡も無かった大学から何故突然こんな話が来たのか理解出来ない
一方、話を聞いた横島は…
胸の奥に痛みを感じていた
(魔鈴さんが居なくなる…?)
そう思ったら、とてつもない恐怖がこみ上げてくる
ちなみに魔鈴は初めから行く気など無い
考えておいてと言われたので、返事しなかっただけだ
しかし…、横島には魔鈴が理由を考えてるのが、悩んでるように見えていた
(魔鈴さんが居なくなる…)
横島は何も考えられない状態で、頭の中でその言葉を繰り返す
横島の顔は真っ青になっている
「横島、どうしたの?」
タマモが横島の異変に気が付き声をかける
「何でも無い…」
横島は一言話して、仕事をする
「変なんですよね… 今まで連絡一つ無かった大学が何故突然客員教授なのでしょう?」
魔鈴は首を傾げて話す
「そうなの?」
タマモは魔鈴の話に驚いて考え込む…
辺りにしばらく沈黙が続く
「もしかして、美智恵が裏で手を回したんじゃないの?」
タマモは魔鈴の話を聞いて、そんな予感を感じている
「そうかもしれません。 ヨーロッパでは未だに魔女は忌み嫌われる存在です。 いくら失った魔法を復活させたとはいえ、私に客員教授は不自然なんです」
魔鈴は少し悲しそうな表情で語る
「受ける気無いんでしょ?」
「はい、私は大学に興味はありません」
タマモの問いかけに魔鈴はキッパリ答えた
「本当に美智恵が関わってるかわからないけど…、今後はもっと気をつけないとダメね」
タマモと魔鈴は美智恵の予想外の手段に気を引き締める
シロは話を半分しか理解していないが、聞いている
ただ…、横島には話が一切聞こえて無かった
魔鈴が居なくなる
横島の頭はそれだけであった…
「冗談じゃないわ! 美神家の女が戦う前から逃げるなんて、絶対にありえない!」
ハルドルを握る手に力が入る
突然美智恵は冷静な顔になり、携帯でどこかに電話をする
「私です。 ちょっと調べて欲しいの。 相手は横島忠夫と魔鈴めぐみです」
美智恵は何故六道家が手を引いたのかを調べようとした
「この前話しましたよね? もうお会いすることが無いと…。 他を当たって下さい」
電話は突然切られる
電話をした相手は、去年の末に美智恵が横島を調べさせた裏の探偵であった
美智恵は彼の言葉など気にして無かったのだ
「ちっ!! どいつもこいつも…」
美智恵は再びどこかに電話をして、横島と魔鈴を調べさせる
やはり…、美智恵は引かなかった
その頃横島達は…
魔鈴の店で、バレンタインに売るチョコを作る手伝いをしていた
「手伝ってもらってすいません。 でも忙しいので助かります」
魔鈴は、手伝っている横島、タマモ、シロに申し訳無さそうに話す
店は普段通り開店しており、チョコとお客の両方をこなしている為、忙しいのだ
「人間って変わってるわね~ 何で告白にチョコあげるの?」
タマモには理解出来ない
「拙者は肉の方がいいと思うのでござるが…」
シロはチョコばかり見ているせいか、肉が恋しいようである
「ウフフ…、二人にもいずれわかりますよ♪」
魔鈴は一瞬横島を見つめて顔を赤らめる
そんな時、電話が鳴る
「はい、魔法料理魔鈴です。 ……はい? わかりました。 考えてみます」
魔鈴は電話を切ると、不思議そうに首を傾げて戻る
「なんかあったんすか?」
横島は魔鈴の表情に気がついて声をかける
「はい…、私がイギリス時代に居たオカルトゼミから電話がありまして、客員教授をしてみないか? とお誘いを受けました」
魔鈴は不思議そうに考える
卒業以来、連絡も無かった大学から何故突然こんな話が来たのか理解出来ない
一方、話を聞いた横島は…
胸の奥に痛みを感じていた
(魔鈴さんが居なくなる…?)
そう思ったら、とてつもない恐怖がこみ上げてくる
ちなみに魔鈴は初めから行く気など無い
考えておいてと言われたので、返事しなかっただけだ
しかし…、横島には魔鈴が理由を考えてるのが、悩んでるように見えていた
(魔鈴さんが居なくなる…)
横島は何も考えられない状態で、頭の中でその言葉を繰り返す
横島の顔は真っ青になっている
「横島、どうしたの?」
タマモが横島の異変に気が付き声をかける
「何でも無い…」
横島は一言話して、仕事をする
「変なんですよね… 今まで連絡一つ無かった大学が何故突然客員教授なのでしょう?」
魔鈴は首を傾げて話す
「そうなの?」
タマモは魔鈴の話に驚いて考え込む…
辺りにしばらく沈黙が続く
「もしかして、美智恵が裏で手を回したんじゃないの?」
タマモは魔鈴の話を聞いて、そんな予感を感じている
「そうかもしれません。 ヨーロッパでは未だに魔女は忌み嫌われる存在です。 いくら失った魔法を復活させたとはいえ、私に客員教授は不自然なんです」
魔鈴は少し悲しそうな表情で語る
「受ける気無いんでしょ?」
「はい、私は大学に興味はありません」
タマモの問いかけに魔鈴はキッパリ答えた
「本当に美智恵が関わってるかわからないけど…、今後はもっと気をつけないとダメね」
タマモと魔鈴は美智恵の予想外の手段に気を引き締める
シロは話を半分しか理解していないが、聞いている
ただ…、横島には話が一切聞こえて無かった
魔鈴が居なくなる
横島の頭はそれだけであった…